皆さんは起立性調節障害という病気を知っていますか。私はこの病気を抱えながら高校生活を過ごしています。中学時代は一時期学校へ行けなくなりました。どのような生活を送っているのか、お伝えします。(高校生記者・甘党信者ゆーの=1年)

立って生活することすら辛くて

私は中学1年の夏にこの病気の診断を受けました。私が経験した症状は、頭痛や腹痛などが延々と続く感じです。人によって異なるそうですが、その症状のせいで毎日が大変でした。

中でも特にひどかったのが貧血です。診断された当初は、立って生活することすらままならない状態でした。移動したいときは、母の肩を借りて歩いていました。

病気が理由で避けられて

症状がひどくなってから、私の生活は一変しました。それまで仲よくしていた子が「病気」という理由で私を避けるようになったり、当時所属していた部活の練習にも参加できなくなったり、毎日が不安でした。

貧血を起こして担架で保健室まで運ばれることも何回かあり、次第に私は学校に行かなくなりました。

そんな私が学校生活を諦めずに頑張れたのは、周囲が私のことを支えてくれたからです。

励ましの手紙をくれた友人や病気について聞いてくれた友人など、私を遠ざけずにまっすぐに見てくれた人がいたから、「また学校に行こう」と少しずつ努力できました。

まずは、遅刻でもいいから学校に行くことなど、順番に、学校に行くための努力を重ねて、3年生になるころには無欠席で学校に行けるようになり、部活もレギュラーで頑張ることができました。高校生である現在も症状はあるけれど、毎日楽しく学校に通っています。

中学3年になるころには部活に参加できるようになった

「良くなろうと思う」ことが治療への第一歩

他の病気や疾患に比べると、我慢で何とかなってしまう場合も多いため、病気自体が見過ごされてしまうこともあると、以前私の担当医に伺いました。

私がいた中学校にもほかに起立性調節障害の人はいて、不登校になってしまう人が多いと保健室の先生に聞きました。

私は恵まれた環境下にいただけ。そう言われたらおしまいですが、経験したからこそ言えることがあります。それは周りの人にちゃんと言葉で自分を伝えることの大切さです。

周囲の援助ばかりに頼らず、自分の意志でしっかりとよくなろうと思うこと、それが第一歩だと思います。周りの保護者の方や起立性調節障害の友達がいる人へ、私たちは自分の意志で病気になったわけでもないし、学校に行きたくないわけでもないことを伝えたいです。私たちを支えていただけるとありがたいです。これからも私は、この病気について発信できるように尽力していこうと思います。

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