左利きの高校生記者はるさんに、「右利き用にできている社会」について思うことを教えてもらいました。
世界の人口1割が左利きなのに
私は生まれてから16年間、左利きで過ごしています。左利きは遺伝子により決定されるそうですが、私のように両親が右利きの場合、左利きの子どもが生まれる確率は10パーセントと言われている そうです。
利き手とは不思議なものですね。実は、世界人口の10パーセントが左利きと言われているそうです。
日本では、時代が進むにつれて右利きに矯正する文化がなくなってきたそうです。しかし、現代の日本でも、右利きのために設計されたものが多くあるのをご存知でしょうか?
改札、エレベーターのボタン…全部右利き用設計
公共の場で探してみると、エレベーターのボタンや、自動販売機の硬貨投入口、改札などがあります。特に改札では、自分の腕をクロスさせてI Cカードをタッチしています。言われなければ気づきませんでしたが、毎回手元がごちゃごちゃしてしまう理由はこれだったのかとすっきりしました。
身近なところだと、カメラのシャッターボタン、ハサミ、マグカップ、習字などがあげられます。私は小さい頃、カメラのシャッターボタンを押すのが苦手でした。今思うと、右手でボタンを押す力がなかったのかもしれません。
マグカップと聞いて、「どういうこと?」と思う方もいるかもしれません。私たちが左手で持って飲み物を飲むとき、正面に印刷されているキャラクターはこちらを向いてくれないのです。少し寂しいですね。
少数派だけど不利じゃない
では、左利きでいることは、不利なのでしょうか? それは違います。
卓球やテニスなどをするときは方向や回転が違うので、左利きの人が勝てることが多いのです。左利きと右利きの違いは昔からありますが、最近は、筆記用具などで左利きに配慮した商品が発売されるようになりました。
しかし、公共の場ではまだまだ少数派です。右利きの皆さんも、左利き、右利きの違いだけではなく、普段の生活で当たり前だと思っていることを疑ってみてほしいと思います。きっと新たな発見があるはずです。(高校生記者・はる=2年)