古川円香(まどか)さん(福島・安積高校2年)の写真作品「死守」を紹介します。親ネズミが子ネズミをくわえて出てきた一瞬をとらえたこの作品は、文化部の全国大会「全国高校総合文化祭(2020こうち総文)」の写真部門で優秀賞を受賞しました。どうやって撮影したのかを聞きました。

わが子を守る母ネズミを撮影

―何をテーマに撮影しましたか?

親ネズミと子ネズミが、共にこちらを見ている場面を切り取りました。

この作品のテーマは「守る」です。この写真の場面には、祖母の畑仕事について行ったとき、偶然に出会いました。

ネズミの親は、私たち人間に怯えながらも、わが子を必死で守ろうとしていました。そんな親が何としても子を守ろうとする愛と、その場の緊張感を表現できたらと思いました。

死守(第44回全国高校総合文化祭 2020こうち総文 写真部門優秀賞)

祖母の畑で偶然出会った

―どうやって撮影したんですか?

もともとは、畑仕事をする祖母の農作業の風景を撮影しに行っていました。そこで祖母がサツマイモ掘りをしていたときに、ネズミの巣を掘り起こしてしまったらしく、ネズミが出てきたんです。

とても驚きましたが、すぐにカメラを構えました。私が少しでも動いてしまったら、ネズミがすぐ逃げて行ってしまいそうだったので、とてもゆっくり忍び寄りました。ですが、ネズミが逃げ、すぐ追いかけなければいけなかったことが大変でした。

撮影には祖母や近所の人が協力してくださったので、とても感謝しています。

作者の古川円香さん

日常風景を違った視点で見つめて

―よい作品を作るためのコツを教えてください。

まず何枚も撮ってみることだと思います。撮影していく中で、改善点がおのずと見えてくると思います。

いつもの日常風景をいつもと違った視点から眺めてみると、良いアイデアが浮かぶと思います。私もまだその2つは足りていないので、頑張りたいと思います。