EXILE/GENERATIONSのパフォーマーであり、俳優としても活躍する白濱亜嵐さんに高校生記者がインタビュー。白濱さんは、高校時代に住み慣れた地元を離れ転校し、上京してまで夢を追い続けた経歴の持ち主です。自らの経験をまじえながら、夢に向かって突き進む高校生たちにメッセージを送ってくれました。(取材・高校生記者=柳田凜乃、構成・中田宗孝、写真・幡原裕治 ヘアメイク・寺本剛(JYUNESU)、スタイリスト・吉田ケイスケ)

高1で上京、友人のメッセージが励みに

―高校時代の思い出を教えてください。

高1の夏に「EXILEになりたい」という夢をかなえるため上京したんです。それまで通っていた高校から東京の学校へ転校しました。

上京直前のある日の土曜。僕は転校が決まっていたので、もう学校に行かなくてもよかったんですが、その日はクラスメートたちが「今日学校に来てよ」と何度も誘ってくるんです。

登校して教室に入ると、黒板いっぱいにクラスメートからの応援メッセージが書かれていて……担任の先生とクラス全員で「東京でも頑張って夢をかなえてね!」と送り出してくれたんです。

高1で上京、友人のメッセージが励みに

―とても温かいクラスだったんですね。

そうなんです。その時に撮影した記念写真はずっと大切にしています。

学校を変えてまで夢を追う人なんて、周りに誰もいなかったので。大きな挑戦で不安もありましたが、クラスメートたちの応援が後押しになったと感じています。

高校時代の友人たちとは今でも仲が良くて、(新型コロナウイルスの影響による)自粛期間中には「リモート飲み会」をして楽しみました。

若さは大きな強み、怖がらず挑戦して

―地方に住む高校生から「卒業後は上京して夢をかなえたい。でも周囲の反対や地元を離れることに不安がある」と悩みが寄せられました。アドバイスをください。

今振り返ると、僕の場合は「覚悟」ができていたんだと思います。

もちろん、仲良しの友人たちがいる地元を離れる寂しさはありました。ですが、それ以上に「今しかできない挑戦」だと、すごく感じていたんです。だから「今までの高校生活のすべてを失ってでも、夢をつかむんだ!」という強い心を持って上京しました。

高校生のみなさんは自覚がないかも知れませんが、みなさんの「若さ」はとても大きな強みなんです。大人が努力しても絶対に手に入れられないもの……それが若さ。若いときにしかできないことってたくさんあると思うし、何も怖がらずに「失敗しても死ぬわけじゃない!」という心持ちで夢や目標に挑戦してください。

若さは大きな強み、怖がらず挑戦して

 

無理なら周りを頼る、一人で頑張らないで

―「勉強、部活、ダイエット…どれも頑張りたいけれど、すべてが中途半端で自己嫌悪になってしまいます」と読者の高校生から悩みが届いています。白濱さんだったら、こんな時どうしますか?

僕なら思いきってどれか一つ、本気で取り組みたいものを絞ってみます。みなさんに伝えたいのは、自分一人で悩みを抱え込もうとせず、無理だと思ったら恥ずかしがらず、人に頼ること。

無理なら周りを頼る、一人で頑張らないで

僕は高校生のとき、テストが人生で一番嫌いでした(苦笑)。でもテスト勉強はしないといけない。一人では投げ出してしまうと思ったので、テスト前になると友人と一緒に勉強して、助け合いながらテストを乗り越えたんです。

一人で無理して頑張らなくてもいいということも知ってほしいです。

どんな時でも優しいまなざしに注目して

―映画「10万分の1」で演じた高校生・蓮の役作りはどのように行いましたか。

この作品の撮影に入る前、女子高校生・莉乃を演じる平さんと監督と一緒に台本の読み合わせをしたんです。その場で自分の役をつかんだし、恋人同士になる莉乃の人物像も見えてきました。

 

―台本の読み合わせでは、監督からどんな指摘があったのですか。

せりふの一つ一つに対していろいろな言い方を求められました。

例えば、とあるせりふを僕が静かめの声で言うと、監督から「そこはもうちょっと明るく」とか「今の声は蓮が言わなさそうなテンションじゃない?」などです。いろいろ試していくうちに、蓮らしい声のトーンをみつけられました。

―劇中では、難病に冒された恋人の莉乃を献身的に支える白濱さんの演技が印象的でした。

蓮が莉乃を見つめるまなざしはどんなときでも優しく、優しくと心掛けて演じていたんです。

 

物語の中では蓮と莉乃は恋人同士ではあるんですけど、僕自身は、娘と接する父親のような感覚で演じていたように思います。難病に立ち向かう彼女を守らなければいけない、心から支えたいという気持ちがそうさせたのかもしれないです。不思議な感覚でした。

 

高校生記者の取材後記 優しくやわらかい雰囲気で緊張が和らいだ

初めての取材だったので、とても緊張していました。ですが、白濱さんが優しく柔らかい雰囲気で応じてくださったおかげで、楽しくインタビューすることができました。

今回の映画では、主演という重要な役と熱心に向き合い、原作を何度も読み返し、いつでもベストな状態で演じられるように模索したとおっしゃっていました。「この映画を最高の映画にしたい!」という強い思いを感じました。

テストや受験で行き詰まった時は、無理に一人で頑張ろうとせず、友達と一緒に乗り越えることで、お互いを励まし合えたという経験を語ってくださいました。心が沈んでしまった時には、好きなアーティストの曲などを聞くことでポジティブに自分を保つことができるとのお話に、とても共感を覚えました。

白濱さん、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!(柳田凜乃)

しらはま・あらん

1993年8月4日生まれ、愛媛県出身。2012年、GENERATIONS from EXILE TRIBEの一員としてメジャーデビュー。グループと並行して俳優としても活動。2014年にはEXILEに兼任加入。映画「10万分の1」の主題歌「Star Traveling」を含むGENERATIONSの24thシングル「Loading...」が11月18日(水)に発売。

映画「10万分の1」

 

高校生の桜木莉乃(平祐奈)は、同じクラスで学校一の人気者の桐谷蓮(白濱亜嵐)にひそかに想いを寄せていた。そんなある日、蓮の方から莉乃への恋心を打ち明けられ、幸せな日々が始まった。だが、ある日莉乃が難病ALSを発症してしまう……。配給:ポニーキャニオン、関西テレビ放送。11月27日(金)より全国公開。(C)宮坂香帆・小学館/2020 映画「10 万分の1」製作委員会

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