8人の息の合った演技 (ミス・ダンスドリルチーム・インターナショナルで、写真提供・江戸川学園取手高校)

江戸川学園取手(茨城)チアリーダー部が3月、米国で開催された国際大会「ミス・ダンスドリルチーム・インターナショナル」のポン・ソング部門で優勝した。出場したのは現3年生8人。和気あいあいとした雰囲気の中で実力を磨くと同時に、互いの意見をぶつけ合うことで絆を強め、つかんだ栄冠だ。(茂野聡士)

練習で自分を追い込む

ポン・ソング部門は、各自がポンポンを持ち、音楽に合わせて踊る。ポンポンの一致した動きとスムーズなフォーメーションの変化が求められる。

 一糸乱れぬ振り付けと、躍動感全開に動き回るダンスワーク。チアリーダー部は、中高一貫校であることを生かし、5年にわたって技術を高めてきた。

 前部長の菅森ひかりが「自分たちの代で積極的に取り組んだ」という体力強化トレーニングで、演技にキレが増した。コーチに「本番では練習以上のものを出せない」と言われたため、バーレッスンなど基礎練習を重ね、演技が楽に感じられるまで自分たちを追い込んだ。

じっくり築いたチームの絆

8人は、中学3年生からずっと同じメンバーで上を目指してきた。「私たちは、運命共同体」。メンバーの一人、吉岡宥乃(ひろの)が口にした言葉が、彼女たちの絆の強さを象徴している。

 昨夏のことだ。なかなか結果が出ず、振り付けを変える案が持ち上がった。「今まで取り組んできたものではなくなり、すごくテンションが落ちた」菅森に対して、チームメート全員が「新しいものを、より良くしていけばいい!」と励ましの言葉を掛けたという。普段から、メンバーの誰かが疑問や不安を感じるたびに話し合い、何でも思ったことを言える関係を築き上げてきた。

 優勝をもたらした、抜群の連携とダイナミックさを兼ね備えた演技は、日頃の厳しい練習と、心からの信頼関係があったからこそ生まれたものだった。

TEAM DATA 
 2004年創部。部員23人(3年生8人、2年生8人、1年生7人)。併設校の中学生33人と共に練習。スローガンは「夢は……現実となる!」。練習は週3回、1回約2時間。

 

チアリーダー