新型コロナウイルスの影響で、大学の講義がオンラインになり、キャンパスへの立ち入りも禁止された大学が多くありました。キャンパスに通えない、友達に会えない、実技が満足にできない…そんな環境で過ごしてきた大学生のキウイさん(2年女子)が、コロナ禍の大学生活で気づいたオンライン授業のメリットや変化する友人関係について語ってもらいました。
キャンパスには通えなかったけれど……
前期はキャンパスに通うことなく終わり、後期もオンライン講義が多くなりそうです。
オンライン講義は慣れないことも多かったですが、講義を重ねるごとに先生方もツールやスライドに工夫をしてくださったり、学生の私たち自身も快適に学べるよう環境を整えたりして、講義自体はオンラインでもスムーズにできるようになったと感じます。
チャット機能で質問がしやすい
大人数に向けた講義では、キャンパスでの講義だと手を挙げて質問するのはどうしてもちゅうちょしてしまうときがありますが、オンラインではチャット機能などで直接先生に質問することができます。
少人数のゼミでも、Zoomのブレイクアウト機能などを使ってディスカッションなどもスムーズにできるようになりました。使える機能などを最大限活用して、オンライン環境をいかに快適にしていくかという工夫が大切だと感じました。
実技のオンライン実施は限界がある
一方で、体育や実験など実技を伴うものは、オンラインでできる工夫は限界があると感じました。体育も今期はオンラインで行われましたが、水泳やバスケットボールなどの実技をオンラインで行うことは難しいため、試合映像分析やストレッチ、筋力トレーニングなどの内容に変更されました。
その他にも、大学施設内にある設備を使わなければできない科目があるため、実習のみキャンパスに行ったという友人の話を聞きました。
「Zoom退出」で「バイバイ」は味気ない
変化を感じたのは対人関係です。
もちろん、LINEで連絡を取り合ったりZoomなどでおしゃべりしたりすることはできますが、キャンパスでたまたま会って「元気?最近何してるの?」という会話がなくなってしまったと感じます。
講義後に友人と一緒に最寄り駅まで喋りながら帰ることや、研究室で先輩とお菓子を食べながら相談をする時間など、約束をしたわけではなくても自然と生まれる会話の時間が、私にとってとても大切だったと思います。
駅の改札で手を振りながら別れることと比べて、Zoomから「退出」するボタンを押して接続を切ることは、まるで余韻がなくなってしまった感覚です。
友達がいない…1年生は不安でいっぱい
また、1年生は特に今期は不安が大きかったと思います。例年ならガイダンスや必修授業で友人ができることが多いですが、今年はガイダンスも中止になり、必修授業でも誰が同じ講義を受けているのか分からない状態です。
初めてのことばかりの環境で、「困ったときに助け合える友人がいなくて不安だった」と、同じ講義を取っていた1年生から聞きました。
まだまだ感染防止を徹底しなければならないため、直接会えるようになるには時間がかかります。オンライン環境でどのように「余韻」を感じられるようにするか、また1年生をはじめとした新入生が横の繋がりを構築するか、工夫を考えたいと思います。
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