明治法律学校として1881年に創立された明治大学。総合大学となった現在でも、個人の権利を確立し、自由な社会を実現するための教育を重視している。求める学生像や2021年度入試の変更点、高校生へのメッセージなどを入学センターの千田亮吉センター長に聞いた。

「自分の判断基準」を持った人材に育てる

—どのような学生を求めていますか。アドミッション・ポリシーを高校生に分かりやすくお聞かせください。

明治大学の教育理念は「個を強くする大学」です。「個を強くする」とは、自分で判断する知識・能力を持つこと。入学した学生を、どんな組織にあっても自分の判断基準をしっかりと持ち続けることができる人に育てたいと考えています。そのために本学を志望する皆さんは、高校までの課程の基礎的な学力をしっかりと身につけてください。

駿河台キャンパス・リバティタワー

—貴学ならではの入試制度についておしえてください。

総合型選抜としては、商学部の公募制特別入試(大学入学共通テスト利用)をはじめ、理工学部のAO入試、農学部食料環境政策学科の地域農業振興特別入試、商学部の全国商業高等学校長協会会員校を対象とした公募制特別入試、政治経済学部のグローバル型特別入試など、各学部さまざまな特色を持たせた入試方式を用意しています。

また、一般選抜には「大学入学共通テスト利用入試(昨年までのセンター試験利用入試)」「全学部統一入試」「学部別入試」の3種類があります。

なお、生徒の主体性などに関わる諸活動を記録する「eポートフォリオ」については、公平性や客観性という観点から合否判定に使うのは難しいと判断し、2021年度入試は参加しません。Web出願時に高校時代の活動などを500字で入力していただくものの、得点化は行わず、入学後の指導のための参考資料として利用します。 とはいえ決して高校時代の活動を軽視するわけではありません。AO入試や指定校入試ではこれまで通り主体性なども加味した合否判定をしていきます。

ほぼ例年通りの入試を実施

—2021年度入試に変更点はありますか。

本学に関してはセンター試験利用入試をそのまま大学入学共通テスト利用入試に置き換え、ほぼ例年通りの入試を行います。従来の試験にのっとった対策を進めてください。

ただし、入試科目については情報コミュニケーション学部が学部別入試の選択科目から「情報総合」を外したこと、商学部が大学入学共通テスト利用入試で数学を必須にしたこと、総合数理学部が全学部統一入試と大学入学共通テスト利用入試で外国語の選択科目から「ドイツ語」と「フランス語」を外したことなど、若干の変更点があります。また、理工学部情報科学科では、AO入試の募集を停止します。

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感染者は共通テストで合否を判定

—新型コロナへの対応を決まっている範囲でおしえてください。

総合型選抜、学校推薦型選抜とも、面接は11月に行う学部が多くなっています。新型コロナウイルス感染拡大状況によっては、従来のように全国から明治大学に集まってもらって面接をすることが困難になることが予想されます。現在各学部がZOOMによるオンライン面接や課題提出など、対面での面接に替わる選考方法を検討しています。選考の基準自体が変わるわけではありませんので、受験生の皆さんは心配することのないようお願いします。選考方法については決まり次第ホームページに掲載します。

新型コロナウイルスに感染し、学部別入試または全学部統一入試が受けられなかった場合は、特別措置として大学入学共通テストのスコアを使った合否判定を行います。この場合、大学入学共通テスト利用入試とは、配点や基準が異なります。ホームページで換算表を公表していますので各自確認の上、大学入学共通テストはぜひ出願しておきましょう。

やるべきことを一つひとつ着実に

 
明治大学 入学センター 千田亮吉センター長

—高校生へのメッセージをお願いします。

明治大学のスポーツ特別入試は、全国大会出場が出願条件です。今年は新型コロナウイルスの感染拡大で、全国大会がほとんど行われませんでした。運動部だけでなく、文化系の部活も多くが活動できなくなっており、高校生の皆さんは大きなストレスを感じているのではないでしょうか。

新型コロナウイルスはいつか収束するでしょうが、よりによってなぜ自分が高3、あるいは高2である巡り合わせに? と思うでしょう。しかし同じ学年の生徒は全員が同じ条件です。ぜひやるべきことを一つひとつ着実にやってください。最優先の課題は感染を避けること。我慢が必要な部分はありますが、皆が同じなのだと考え、頑張ってください。

▼入試方法は変わる場合がありますので公式サイトを必ず確認してください▼