個々の学びに柔軟に対応する学群制を確立して14年目を迎え、グローバル人材の育成に力を入れる桜美林大学。求める学生像や2021年度入試の特徴と変更点、高校生へのメッセージなどを入学部古川健二課長に聞いた。

視野を広く持つグローバル人材の育成

―どのような学生を求めていますか。アドミッション・ポリシーを高校生に分かりやすくお聞かせください。

キリスト教精神を礎として、教育を通してグローバルな社会に貢献する人材を育成することが本学の建学の理念です。また、学園の行動指針は「学而事人がくじじじん (学んだことを人や社会のために役立てる)」。困難な課題に立ち向かって社会で活躍することを期待しています。具体的には、本学の教育システムの特徴である学群制の中で、専門領域にとどまることなく隣接した分野に幅広い興味関心を持って学ぶことができる生徒に入学してほしいと願っています。

―貴学ならではの入試制度やそのメリットを教えてください。

まず総合型選抜では、知識や技能に加え、適性や学修に対する意欲、目的意識などを総合的に評価します。高校生活での学びや経験をいかに主体的に行動力を持ってやってきたのかを総合的に評価する形式ですので、高校生活でのさまざまな困難をどのように乗り越えてきたのかなどをアピールできる生徒には適した選抜です。本学の総合型選抜では一次審査は書類審査となっており、そこでまず一次合否判定が行われます。一次審査での合格者のみ二次審査で面接や実技審査などを行い総合的な審査を経て、最終合否が判定されます。

学校推薦型選抜では評定平均値の基準がありますので、高校3年間でどれだけ着実に学んできたかを見る選抜と言えます。3年間の成績を積み上げてきた生徒におすすめできる選抜です。

一般選抜は併願制の選抜で学力を重視しますので、様々な大学を受験していきながら最終的に自分の志望を決定したいという生徒や、学力で勝負したいという生徒に合った選抜方法です。3科目型、2科目型など多様な入試を行っていますし、専門領域以外のことも学んでほしいという方針から、大学入学共通テストを利用した選抜では4科目型、5科目型の方式も取り入れており、様々な分野に関心を持つ生徒に向けて展開しています。

―2021年度入試に変更点はありますか。

総合型と学校推薦型という名称変更はありましたが、文科省が示す「学力の三要素」(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」)について、本学は以前から評価基準としていましたので、大幅な変更はありません。

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面接はオンラインで実施

―新型コロナウイルスへの対応を決まっている範囲で教えてください。

面接は基本的にオンライン会議システム「ZOOM」を使用してオンラインで実施します。具体的には、まずZOOM上の控室に入室してもらい、時間になったら面接室に入室してもらって面接し、終わったら退室してもらうという、リアルな面接と同じ流れです。6月の段階ですでに9月入学者の選抜をZOOMで行っていますし、海外の留学生を対象にオンラインでの面接を行なってきました。オープンキャンパスも今年3月からオンラインで実施しています。また、オンライン面接日の1週間前には事前接続テストを予定していますので、不安や疑問点がある人もそこで解消できると考えています。

一般選抜の日程に大幅な変更はありませんが、前期・中期・後期とありますので、例えば前期日程で新型コロナウイルスに感染して受験できなかった人は、追加の検定料を払うことなく中期や後期に受験できるように対応します。より細かい対応については9月下旬以降に募集要項で発表する予定です。

一般選抜の出題範囲については、高校3年生の後半で履修することの多い科目(物理、化学、生物、世界史B、日本史B、政治・経済)において、「発展的な学習内容」として記載されている内容からの出題に際しては補足事項を記載します。理科の記述式問題においては、従来どおり問題を選択できる方式とします。また、高等学校の学習指導要領に準拠して出題しますので、高校での基本的な学習と過去問で対策はできると思います。

リベラルアーツ学群で自分だけの学びを

―教育内容に関する最近のトピックスは?

2021年4月から、リベラルアーツ学群のカリキュラムが変更されます。学生はまず出願時に「人文」「社会」「自然」の3つの領域からひとつを選択し、自分の好きな領域・得意な領域から学びを始めます。入学した学生はメジャー(主専攻)と別領域に属するマイナー(副専攻)を必ず選択し、自分だけの学びをデザインしていくことになります。そして、既存のプログラムの内容を刷新し、さらに多彩な「統合型プログラム」を新設しました。複数の学問領域の知識を使いながら、現代の社会課題の解決に取り組めるような学びに力を入れていきます。

 
桜美林大学  入学部
古川健二課長

―高校生へのメッセージ

建学の理念にも通じることですが、今後どのように変化していくか分からないこのコロナ禍の状況において、自分の今学びたいと思っている専門領域のこと以外にも関心を持ち、幅広い視野と学びを大学生活で得てほしいと思っています。

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