1929年の創立以来、キリスト教主義(プロテスタント)の大学として、普遍的な人類愛を基盤に、ユニークな教育を実践する恵泉女学園大学。求める学生像や2021年度入試の変更点、高校生へのメッセージなどをアドミッションセンターの漆畑智靖センター長に聞いた。

—どのような学生を求めていますか。アドミッション・ポリシーを高校生に分かりやすくお聞かせください。

本学では、聖書・国際・園芸の「3つの礎」を重視する理念のもと、1年次の必修科目に「キリスト教学入門」「平和研究入門」「生活園芸」を設置しています。なかでもユニークなのが生活園芸で、野菜や花の有機栽培を通じて“自然を慈しみ、いのちを尊ぶ人”を育みます。大学での学びに必要な基礎学力があることはもちろんですが、なにより本学の理念に共感し、自分を高めようという意欲を持った皆さんにぜひ入学してほしいと願っています。

 

4年間の授業料全額免除の奨学金制度も

—貴学ならではの奨学金制度や入試制度についておしえてください。

受験時・入学後の経済的な負担軽減に力を入れています。一例として、オープンキャンパスの参加者には受験料を3万円から1万円に減額。新型コロナ感染拡大下で設置したWEBオープンキャンパスの動画を視聴した場合も、アンケートにお答えいただく形で、オープンキャンパス参加者と同じ扱いとさせていただきます。

AO入試Ⅰ期の「スポーツ・文化特待生」と「生涯就業力特待生」をはじめ、「指定校推薦入試奨学生」「特別スカラシップ入試」など、高校時代の活躍や入試の成績などによる奨学金制度も充実しています。これらの制度では最大で4年間の授業料の半額また特別スカラシップ入試の特典のひとつでは全額が免除されますので、ぜひ挑戦してください。なお、12月にマークシート方式で行う特別スカラシップ入試は他大との併願が可能で、AO入試の合格者も受験することができます。

—2021年度入試に変更点はありますか。

一番大きな変更点は、推薦系のオンライン入試だと思います。課題の出し方や面接方法が大きく変わりました。

AO入試について、今年は第1次選考の結果を重視した選考方法に変更しました。最終的な合格発表は11月以降になるものの、1次選考に合格した生徒には早めに安心していただくことができます。なお、1次選考では配信された講義を視聴した上でオンライン面接を実施し、「聞く力」を評価。希望する受験生は来校による面接も可能です。

指定校推薦については、今年からSDGs(国連の持続可能な開発目標)をテーマにしたレポートを事前に提出。WEBによる個別面接で質疑応答を行います。また、今年から公募推薦(併願可)の入学手続きが一般入試の合格発表後に設定されました。一般入試と共通テストに関しては、追加合格者を出す可能性もあります。

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WEB個別相談での合格対策も可能

—新型コロナへの対応を決まっている範囲でおしえてください。

来校型の個別相談は、オープンキャンパス開催日だけでなく、平日も毎日夕方6時まで時間を指定して実施。加えてWEBと来校型のオープンキャンパスやWEB・LINEによる個別相談なども行っています。また、AO入試をはじめとした各種推薦入試に関心のある方には、これまで通り記入式の「合格対策ノート」を配布。オープンキャンパスや個別相談でもきめ細かい添削指導を行います。さまざまな機会を活用して、恵泉女学園大学を十分に知っていただきたいと考えています。

なお、本学の一般選抜は、多くの入試日を設けています。コロナウイルスへの感染などで受験できなかった場合は、他の受験日への振替を行いますのでご安心ください。また、来校型入試のほか先に述べたオンライン入試も実施し、受験生の選択肢を増やします。詳細についてはホームページをご覧ください。

ユニークなカリキュラムで「生涯就業力」を育成

—教育内容に関する最近のトピックスは?

本学は、女性が生涯にわたって自分らしく生きる力を養うための「生涯就業力」を重視しています。このために必要な知識・技能を学ぶ「生涯就業力カリキュラム」が2021年4月に本格スタート。1〜4年次を通じて必修のゼミと「生涯就業力STEP 科目」を中心に、さまざまなプログラムで卒業後の未来を切り開いていきます。

 

学科の枠にとらわれず、興味・関心をもった授業を履修しやすいことも本学の特長です。来年度入学生からは、学科を超えた「多文化オープンゼミ」で、学科ゼミから発展し関心を広げた学びを追究できるようになります。

withコロナ時代を切り開こう

 
恵泉女学園大学 アドミッションセンター 漆畑智靖センター長

—高校生へのメッセージをお願いします。

国際交流に力を入れている本学では、新型コロナ時代に対応した新しい試みとして、夏休みにカナダ・韓国の大学と語学研修、またタイの大学と日本語教育実習をそれぞれオンラインのプログラムとして実施しました。留学生とオンラインで交流し、語学学習に取り組むグループも誕生。語学、国際交流、留学などに関心がある学生が参加しています。また、生涯就業力の授業では、北タイ山岳民族の農民とZOOMでつないで持続可能な村の暮らしについて話を伺いました。

コロナによってできなくなったことがある一方、新しく広がった可能性もあります。高校生の皆さんは、オンラインによる大学教育の本格化に対応する最初の世代。大変なことも多いかと思いますが、嘆いてばかりいてもつまりません。新しい時代を切り開いていこうというポジティブな気持ちで、積極的にオンラインを活用していきましょう。ワクワクする大学生活を期待していてください。

▼入試方法は変わる場合がありますので公式サイトを必ず確認してください▼