【インタビュー】中央大学の2021年度入試　特徴と変更点、受験生へのアドバイス｜高校生新聞オンライン

創立135周年の歴史を誇る中央大学。「実学の中央」ともいわれ、司法試験・公認会計士・国家公務員といった難関資格試験での高い合格率を誇る。求める学生像や2021年度入試の変更点、高校生へのメッセージなどを入学センターの礒崎初仁所長に聞いた。

基礎力・総合力を「行動する知性」に育てる

—どのような学生を求めていますか。アドミッション・ポリシーを高校生に分かりやすくお聞かせください。

中央大学のユニバーシティメッセージは「行動する知性。」。建学以来、実務・実践に活かせる知識・学問を重視してきました。高校時代は文系理系の枠にとらわれすぎることなく、幅広く基礎学力を養ってください。それが大学での学びの充実や、卒業後の活躍につながると考えています。なお、本学では８つの学部それぞれが独自のアドミッション・ポリシーを設定しています。入学後のミスマッチをなくすためにもしっかりと確認してください。

全国型の大学であることを掲げる本学では、地方の公立高校などで堅実に勉強してきた生徒に積極的に入学してもらい、地方創生を支える人材に育ってほしいと考えています。指定校推薦枠がある高校の皆さんには、ぜひ手を挙げてくださるようお願いします。

難しく見える問題にも臆すことなく挑戦して

—貴学ならではの入試制度やそのメリットをおしえてください。

一般入試では基礎力・総合力を重視しつつ、記述式問題によって考える力・表現する力も測り、入学後の退学率の低さや、難関資格試験の合格率の高さにもつなげています。どの学部も合格点は60〜65％と高くはないので、一見難しく見える入試問題にも臆すことなく挑戦してください。文系６学部共通の問題で試験を行い、１回の試験で複数の学部・学科に併願できる「統一入試」もおすすめです。

総合型選抜（特別入試）は、学部によって名称や出願資格が異なります。TOEIC、TOEFL、英検などの試験結果を利用して出願する「英語運用能力特別入試」は法・経済・商学部で実施。このほか経済学部の「高大接続入試」、理工学部の「高大接続型自己推薦入試」、文学部の「自己推薦特別入試」、国際経営学部の「自己推薦入試」があります。また、2021年度には法学部で「チャレンジ入試」もスタートします（詳細は後述）。９月から出願が始まる総合型選抜は、もっとも早く合格を出せる入試でもあります。ぜひ多様な個性や学習意欲をアピールしてください。

法学部「チャレンジ入試」で夢に近づく

—2021年度入試に変更点はありますか。

法学部では2021年度入試より新たに「チャレンジ入試」を導入します。「グローバル部門」「パブリック部門」「リーガル部門」の３部門で、それぞれ第１次選考（書類審査）と第２次選考（講義理解力試験・面接）を課し、希望するキャリアや夢の実現に向けた意欲を評価します。

—新型コロナへの対応を決まっている範囲でおしえてください。

感染などで一般入試が受けられなくなった生徒には、大学入学共通テストの得点を利用して追試を行います。合否は提出されたスコアで判定するため、共通テストはぜひ受けておいた方がいいでしょう。詳細は９月の共通テスト出願前に公式ホームページのコロナ特設ページにアップします。なお、すべての受験について、詳細は必ず入試要項で確認するようにしてください。

高校３年生が学ぶ内容については、新型コロナの影響から、授業で十分に学習できなかったケースもあるかもしれません。このため入学試験で発展的な問題を出題する場合は、出題の意図が理解できるよう「補足」を付けて対応する予定です。

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より横断的な学びを提供する「学びのパスポート」

—教育内容に関する最近のトピックスは？

2019年4月に多摩キャンパスに「国際経営学部」、市ヶ谷田町キャンパスに「国際情報学部」を開設しました。国際経営学部では７割以上の授業を外国語で実施し、短期留学などもプログラムに組み込んでいます。また、日本人学生と留学生が生活を共にしながら学び合う場所として、今年３月に多摩キャンパスに「国際教育寮」を竣工しました。

多摩キャンパス「国際教育寮」

従来から横断的な学びを重視してきた文学部。2021年度には、人文社会学科の13の専攻の学問領域をより自由に横断できる「学びのパスポートプログラム」をスタートします。入学時に「社会文化系」と「スポーツ文化系」のどちらかを選択して所属し、自らの関心に基づいたオリジナルのカリキュラムを作成することができます。

2023年度には、法学部がこれまでの多摩キャンパスから文京区の茗荷谷駅前に移転する予定です。あわせて現在市ヶ谷キャンパスにあるロースクールが駿河台に移転。学部と法科大学院を一体化することで、教育内容の充実を図ります。都心キャンパスでの学びは、卒業生など法曹界や公務の場で活躍する方々をゲストスピーカーとして招きやすいという意味でも大きなメリットとなるでしょう。