建学以来、食と健康についての教育に力を注いできた女子栄養大学。感染症の流行に伴い、食事による免疫力の増進が話題となることも多い昨今、求める学生像や2021年度入試の変更点、高校生へのメッセージなどを広報戦略室伊吹憲昭次長に聞いた。

「食、栄養、健康」を3本の柱に

―どのような学生を求めていますか。アドミッションポリシーを高校生に分かりやすくお聞かせください。

本学は、食、栄養、健康という3つの分野に特化した専門の単科大学ですので、この分野に強い興味関心を持つ人に入ってほしいです。また学んだことを将来の仕事に活かしていくうえで、身の回りにある問題点を見つけだし、それに対して自分なりの解決策を考えるという課題解決の意欲を持った人に来てほしいと思います。

栄養学実習の風景

―貴学ならではの入試制度やそのメリットを教えてください。

本学では、以前からAO入試ではなくアクティブ・ラーニング(AL)入試というものを行ってきましたので、総合型選抜の枠の中でもAL入試を継続して実施していきます。今回は例年行ってきた試験の内容を一次選抜とし、新たに二次選抜を設けました。二次選抜では、活動報告および学習計画書を提出してもらいます。一次選抜では、例年どおり「自己PRおよび入学後の目標について」をテーマとしたプレゼンテーションしていただきます。プレゼンテーションの時間は例年より若干短時間となりますので、自分が高校生活において強く取り組んできたこと、またそこから学んだことなどを絞ってPRしていただきたいと思います。また、課題解決型レポートでは、問題文から課題を読取り、そこから自分なりの発想で解決策を述べていただくことになります。本学のアドミッションにも繋がることですので、普段から身近な問題に対して自分なりの考えを持つよう習慣づけていただくと良いと思います。

一般選抜では、併願の割引制度があります。通常は一回2万5千円、大学入学共通テストでは一回1万円の検定料がかかりますが、同時出願することによって、2出願目以降は1万円、大学入学共通テストは5千円になります。1~3期にわたって複数の学科を併願するとより多くのチャンスがあります。

本学では、全体の9割近くの学生が本学を第一志望として入学してきます。それだけ目的意識のある学生が多いことが、実際に入学してからのモチベーションの高さと、4年後の各国家試験や教員採用試験の実績にもつながっていると考えられます。

併願制の一般推薦を新設

―2021年度入試に変更点はありますか。

学校型推薦では、新たに一般推薦という区分を設けました。一般推薦では国語、化学基礎、生物基礎の3科目を60分間で行う基礎学力試験を行います。最近の検証により、国語力のある学生は入学から4年までの間で成績が大きく伸びる傾向があることがわかってきました。そこで、日本語の技能をしっかり身につけてほしいという想いからも国語の配点を50%としています。

もともと本学の基礎学力試験は教科書レベルで行っており、それはこの一般推薦でも変わりません。そして一般推薦は併願制ですので、こちらで合格したうえで、年明けに他大学を受けることも可能です。11月の実施ですので、自分の学力レベルを測る意味合いも含めて積極的にチャレンジしていただきたいと思います。

▼募集要項や入試問題集など資料が欲しい人は▼

 

電話、メール、LINE、ZOOMでの相談にも対応

―新型コロナへの対応を決まっている範囲で教えてください。

例年はオープンキャンパスで実施しているAL入試説明会あるいは学科説明会への参加が出願資格に含まれていましたが、今年度は配信している動画の視聴をもってこれに代えます。AL入試では本来予定されていた5分間のプレゼンを3分に短縮し、機器の共用を避けるためパワーポイント等の発表ツールは一切使用不可としました。各自が手に持てるスケッチブック等を使用してください。

本学の追試は「振り替え」という形で対応します。一般選抜においては1~3期の3回行いますので、新型コロナ感染等で試験を受けられなかった場合は以降のベストな体調の時に受けることが可能です。総合型選抜のAL入試が受けられない場合は、学校推薦型と一般選抜のどちらに振り替えても結構です。いずれも一回分の振り替えに関してはこちらで受験料を充当いたします。ただし、それぞれの入試によって受験資格と選抜方法は変わりますので、ご承知ください。

本学では電話、メール、LINE、ZOOMによる相談を行っており、動画も50本ほど配信しています。また7~8月の期間は、土日祝日を含めて毎日、学校見学&個別相談会を行っておりました。9月以降も平日は、個別に対面で相談を行い施設を見学できますので、ぜひ足を運んでください。

―教育内容に関するトピックスは?

本学のキャンパスから徒歩約10分のところに、テニスコート10面分ほどの面積の農園があります。ここで学生一人当たり一畳分程度の畑のエリアを使い、その時々の旬の野菜や果物を育てて収穫するという学習を行っています。創立以来続く、この野菜づくりは、食の原点として本学ならではです。

大学の農園で学生が野菜を育てる
 
広報戦略室 伊吹憲昭次長

―高校生へのメッセージをお願いします。

本学は、食・栄養・健康について存分に学べる環境を整え、卒業後には特に食関連を中心とした社会貢献できる人材育成のカリキュラムを豊富に用意しております。また、卒業時には各国家試験、教員採用試験の合格に向けて対策も万全に行っていきます。これらの実現に向けて、入試に突破するための対策に留まらず、継続した学習習慣から女子栄養大学で新たな一歩を踏み出してください。

▼入試方法は変わる場合がありますので公式サイトを必ず確認してください▼