新型コロナウイルスの影響で休校を余儀なくされた期間が続き、オンライン授業が注目されました。日本では、オンライン授業の学校間格差や導入の遅れが問題視されましたが、世界ではどのように実施されているのでしょうか。ドイツ・ライプツィヒに住む高校2年生・Anneliさんと、ハンブルグに住む高校3年生・アリアさんに高校生記者がインタビューしました。(取材・翻訳 高校生記者・りこぴん=2年、manami=2年)

メール・アプリを利用して授業

―オンライン授業を受けていた期間を教えてください。

Anneliさん 2カ月間です。

アリアさん 私の学校では、3月20日からオンライン授業が始まりました。5月中旬からは教室での授業も再開され、週に1回教室で授業を受けています。

―どのようにオンライン授業が行われましたか?

Anneliさん オンライン授業というよりも、先生とのEメールのやり取りが多かったです。先生から1週間ごとに課題が送られてきて、家で、一人で取り組みました。課題のために、パソコンを使って情報を集めるなどしました。

アリアさん IServというアプリを利用し、オンライン授業が行われました。アプリはスマートフォンでもパソコンでも利用することができ、今でも学校に行かない日は、このアプリを使ってオンライン授業を受けています。現在は教室での授業とオンライン授業の併用になっています。

アリアさんの学校で使用しているアプリ「IServ」

質問がすぐにできないのがストレス

―教室で受ける授業と比べたとき、オンライン授業でよかった点は何ですか?

Anneliさん 課題をする時間を自分で決められることです。

アリアさん 私も、いつでもどこでも宿題ができるところがいいと思います。家にいると時間が多く取れるため、宿題で出された内容を考える時間も増えました。趣味の時間や、家族と過ごす時間が多くなったこともよかった点です。

―反対に困った点は何ですか?

Anneliさん 先生にすぐ質問ができないことです。課題を行うにあたり、パソコンなどを使って自分で情報を調べる必要がありますが、それだけでは課題を完全にこなすのは難しかったです。

アリアさん 宿題の量が普段よりも多いです。いつもは提出する必要のない宿題も、全て提出しなければなりませんでした。また、オンラインでは、周りとコミュニケーションを取る機会がありませんでした。先生に質問することや、友達と一緒に考えることができません。両親に聞いてもわからないことがあり、全て自分でやらなければなりませんでした。教室での授業に比べてストレスが多かったです。

友達・先生のいる環境は勉強しやすい

―オンライン授業と教室で受ける授業、どちらが学びやすいと思いますか?

Anneliさん 教室で受ける授業のほうがいいと思います。普段の授業では退屈しません。一人きりよりも、友達や先生がいるほうがモチベーションが上がります。

アリアさん 私も教室で受ける授業の方が学びやすいと思います。朝早く起きるのは大変ですが、学校に行けば友達と会えます。みんなで一緒に問題を解いたり、わからないことを直接先生に質問したりできます。