休校生活から分散登校・通常登校に戻りつつあるなかで、感じていること思っていること、学校生活で困っていることを高校生記者に聞いてみました。

マスクが暑くて息苦しい 熱中症対策も必要

まず挙げられたのが、マスクを着用することによる暑さ、息苦しさです。高温多湿の環境下でのマスクの着用は身体に負担がかかり、熱中症のリスクが高くなる恐れが指摘されています。周囲の人との距離を十分にとれる場所ではマスクを一時的に外したり、こまめな水分補給をいつも以上に心掛けたりして、熱中症には十分注意しましょう。

マスクが暑くて息苦しい(写真はイメージ)

とにかく暑い コロナに加えて熱中症対策も必要

学校が再開したことでストレスは解消され、勉強に対する意欲も向上しました。その一方で、一つ困っていることがあります。それは、とにかく「暑い」ということです。

まず、校内では全員が原則マスクを着用しなければならないのですが、私は元々マスクが息苦しくて苦手です。その上、この季節は気温や湿度が高く、マスクの中が蒸れてきます。また、常時教室の窓を開けて換気をしているのですが、外の熱気が室内に入ってきます。学校再開当初、私の通う学校では時期的にまだ冷房をつけることができなかったため、授業中も汗をにじませていました。

このように、暑さと息苦しさで思うように授業に集中できず大変でしたが、現在はようやく冷房が使えるようになりました。しかし、新型コロナ対策と熱中症対策を両立させる必要性を感じています。(Haly=2年)

とにかく「暑い」

暑くてもマスクを外しづらい……熱中症が心配

私が、学校が再開して困っていることはマスクの着用についてです。

学校に登校する際、マスクの着用は義務付けられていませんが、ほとんどの生徒がマスクをつけています。そのため、歩いていて暑くてもマスクを外しづらい状況にあります。私の場合、学校最寄りの駅から学校までの距離が長く、徒歩のみと指定されているので、学校に到着したらマスクが湿ってしまっていることが多くあります。

これから気温が上昇していくにつれて熱中症になる可能性も考えられるので、3密にならない場所などでのマスクの付け外しがしやすくなってほしいです。(りこぴん=2年)

学校につけていっている布マスク

すべての場面でマスク着用が必須 異例の状況

私が通う高校は、6月中旬から全学年が通常通り登校できるようになりました。しかしながら、夏が近いにも関わらず感染症対策をすることによって、学校では異例の状況になっています。

例えば、登下校、授業、休み時間など、外でのすべての場面でマスクを付けていなければならないこと。マスクの中に息がこもるので、暑くて仕方ありません。加えて、3密を作らないために水飲み場が使用禁止になりました。生徒も職員も各自で飲み物を持って来るか、我慢するしかないのです。

このような前代未聞の事態が今他の学校でも起こっていることだと思います。現実を見据えて、どう向き合ったらいいか考えながら生活していきたいものです。(るんるん=1年)

学校に持っていく水筒

顔を合わせたことがないクラスメート 話しづらい雰囲気が寂しい

学校が再開しても分散登校のため、まだクラスメート全員と顔を合わせたことがなくて不安、という声が上げられました。感染防止のため休み時間や昼食時も静かに過ごさなくてはならないなど、クラスメートと話しづらい雰囲気になってしまっているようです。

直接顔を合わせていないクラスメート 話しづらい雰囲気

私の学校では分散登校が始まっています。クラスを出席番号の前半と後半に分けて登校しています。私は後半なので、前半のクラスメートとはまだ直接顔を合わせることができていません。7月には通常登校になる予定ですが、正直友達作りが不安なところもあります。

分散登校によりクラスの雰囲気がつかめず話しづらい雰囲気になっています。夏にある予定だった臨海学校も中止になり、クラスの団結力が高まるせっかくの良い機会でしたが、中止になり残念です。

今は一刻でも早くクラスメートが全員そろって、教室でコミュニケーションをとり、仲の良い友達を作っていきたいと思います!(ながたにえん。=1年)

休耕期間中のリモート授業で使用した教材

昼食も一人で静かに食べる 仲良くできずつらい

私が通う学校は今月から学校が始まったのですが、今月中はクラスを半分に分けての分散登校となっています。だから同じクラスなのに一度しか顔を合わせたことがない人もたくさんいます。

さらに今は新型コロナウイルス感染対策で、昼休みも前を向いて一人で静かに食べなくてはならないので、かなり静かに過ごしています。せっかくできた友達ともっとたくさん話したいし、もっと仲良くなりたいのにそれができないのは正直つらいです。

SNSでやり取りすることももちろんありますが、やはり実際に顔を合わせて話すのとは全然違って、少し寂しいです。早くみんなと会いたいし、もっとみんなと仲良くなりたいです。(あっかー=1年)

使用している教材

分散登校と行事中止で友達との仲が深められない

私が高校再開で困ることは、通常より友達との仲が深められないことです。

約3カ月の休校により、新しいクラスに変わってもみんなと会えない日々が続きました。今も、分散登校により、クラス全員が集まることができない状況にあります。いつもの半分の人数しかいないクラスはとてもこじんまりしてしまっています。

人数が少ないからか、一人ひとりが通常よりも静かにしている印象もあり、みんなに話しかけにくい状況になってしまっています。また、例年ならば体育祭などの学校行事がある時期なので、クラスの仲を深めるイベントが中止になってしまったことも、大きな影響だと思います。早く通常通りの学校生活が送れるようになることを願うばかりです。(あかいあめり=2年)

昨年度の体育祭。同じクラスの友達と応援団の衣装で

電車は学生でいっぱいになり密状態 危機感のない先生に不安

通勤や通学をする人が増え、電車は多くの人で密状態になっているそうです。これまで気にならなかったはずの日常にも、怖さを感じてしまいますよね。また、先生たちの危機感がなく不安を感じているという声も寄せられました。

「外に出ること自体が悪?」日常に恐怖を感じる

私の学校では、6月1日から分散登校、15日からはすべての授業を短縮日課で再開しました。この3カ月間、私は学校に行けないストレスがたまっていたため、再開されるのはとてもうれしいです。

しかし、登校をしてみると、電車は生徒でいっぱいになっており、教室もいつもの人数に戻ってしまいました。学校が最大限の配慮をしてくれているはずなのに、怖くて仕方ありません。また、下校中の最寄り駅で、集団で歩いている高校生が信じられません。普段なら気にならなかったはずの日常に恐怖を感じるようになりました。ニュースでコロナの声掛けをたくさん聞き、「外に出ること自体が悪なのではないか?」と考えすぎて、とても疲れます。(まじめがね。=2年)

短縮日課の日程。普段は50分だが、40分に短縮されている

先生たちの危機感がなくて不安

私が学校生活で不安なことは、二つあります。

一つ目は、勉強面です。オンライン授業を行っていたものの、私は今の高校に推薦で入ったので、学力の差がかなり開いているのではないかと不安です。また授業の進度が速くなっていて、理解し、ついていけるか不安です。

二つ目は、新型コロナの感染です。分散登校が始まったものの電車に乗り通学するので密状態になります。また、先生たちはフェイスシールドをつけて授業をしないといけないのにつけない先生も多く、危機感がないなと思います。安心して授業を受けられるようにするためにも、先生たちの意識を変えてほしいです。(Rinka=1年)

一度も部活ができていない文化部 文化祭も中止でつらい

運動部の活動は一部再開されたものの、文化部は活動できていないという高校もあるようです。再開されても活動は大きく制限されてしまい、大きな舞台である文化祭でも活動ができず、悔しさを感じているといいます。

再開できない文化部 このまま引退は悔しい

私は、茶華道部に所属しています。ですが、まだ今年度に入ってから部活が一度もできていません。

私の学校は、運動部の活動は再開されたものの、多くの文化部は活動ができていません。再開しても、茶華道部は普段出しているお茶とお菓子を出すことができません。部活が再開してもお抹茶が飲めないというのは本当に残念です。また、1年で一番の目玉である文化祭で、浴衣を着てのお茶会もできません。

アフターコロナの時代は、私が想像していた以上に制限のあるつらい生活でした。このまま制限のある活動が続き引退を迎えるのはとても悔しいです。できることならもう少しこの学年を延長してほしいと思います。(Emma=2年)

去年誕生日に買ってもらった茶道の茶碗と茶筅と茶杓。家でお抹茶を立てている