高校生にも人気の小説を映画化した「図書館戦争」に出演する榮倉奈々さん。作品の見どころのほか、モデルとして活躍していた高校時代の思い出、現役高校生へのメッセージを語ってもらった。 (文・中田宗孝、写真・玉井幹郎)
高校生のころ、すでに雑誌モデルの仕事を始めていた榮倉さん。「学校との両立で忙しい3年間でしたけど、仕事の現場がとにかく楽しく、充実していました」と振り返る。制服を着ての登下校や、友達とのカフェでのおしゃべり、そんなささいな日常が「高校時代の青春だったかなぁ」と話す。
「図書館戦争」では、不当なメディア検閲から本を守る「図書隊」所属の新人隊員・笠原郁を演じた。「郁は自分の信じた道を歩む、真っすぐな女の子です」
榮倉さんは撮影前に原作を読み、「練りに練られた世界観にワクワクしました」と語る。「自分が登場キャラの一人として物語の中に入れるのがうれしかったです。戦闘シーンは、映像と音の迫力がとにかくスゴイ。男の子ならカッコイイ!と言ってもらえるような仕上がりになっています。私も体を張ったアクション演技に挑戦したので注目してください」
派手なアクションシーンばかりではない。「女の子が夢見る、ちょっとワイルドなシンデレラ・ラブストーリーも描かれています。男子も女子も楽しめる映画なんですよ」
高校生活をスタートさせたばかりの新入生と郁は、どこか似ているかもしれない。榮倉さんは「高校生の皆さんも、自分が好きだ、楽しいと思うものに出会ったら、先のことなんか考えずに、まずは飛び込んでみて」とアドバイスを送る。「何かを始める理由なんて、ただ単純に〝面白そうだから〟でいいと思うんです。周囲の意見や評価も大切ですが、自分の直感も信じてあげてほしい」 「高校時代は可能性にあふれています」と榮倉さん。「学校生活の中で、自分が頑張ろうと思える何かを見つけて突き進んでください!」
えいくら・なな 1988年2月12日、鹿児島県生まれ。女優、ファッションモデル。ドラマ「泣かないと決めた日」、映画「余命1ヶ月の花嫁」「アントキノイノチ」など出演作多数。4月15日から放送されるドラマ「確証~警視庁捜査3課」(TBS系)にも出演する。
(高校生新聞 2013年4月号から)