世界の高校生は、どんな生活を送っているのでしょうか? 今回紹介するフランス人高校生のマナーさん(1年)はパリで暮らしています。高校生記者のかなかもさんが、英語でインタビューをしました。

学校から帰ったら家事の手伝い

―どのように1日をすごしていますか?

平日は、午後5時に学校が終わったら、そのまま家に帰って母の手伝いをします。

パリで暮らすマナーさん

モップをかけたり、ほうきで掃除したり、食器洗いもします。部屋を片付け終わったら、母と一緒に食事の準備に取り掛かります。みんなで手伝うからテキパキ進みます。

部活には入っていません。週末には妹と一緒にローラースケートや運動をして楽しんでいます。

日本の文化にとても興味があります。特にマンガが好きで、少女漫画を読むのに人生をささげているくらい夢中になっています!

お菓子作りもよくします。この前作ったケーキに大好きなマンガの一つでもある「ワンピース」の文字を、デコレーションしてみました(笑)

大好きな漫画のタイトルをケーキにデコレーション

日本では歴史などを学べるマンガがあることを知って、驚きました。私の学校でも授業でマンガを取り入れてくれたらいいのになあ。うらやましいです。

スペイン語とアラビア語の授業が好き

―好きな授業は何ですか?

スペイン語とアラビア語の授業が好きです! 一方でフランス語と数学の授業はちょっと苦手なんです。複雑でたまに嫌になってしまうこともあります。

スペイン語の授業で使っているプリント

スペイン語は、第2言語として勉強しています。構造は英語にとても似ているため、覚えやすいです。スペイン語をフランス語に訳したり、スペイン語で文章を書いたりする授業を受けています。

日本の少女漫画が好きとお話ししましたが、それはスペイン語に翻訳されたものを読んでいます。スペイン語版の方がフランス語で読むよりも細かい描写があるように感じていて、内容により引き込まれるんです。

ちなみに少年漫画を読むときにはフランス語版を読んでいます。使い分けができて楽しいです。

日本語教室の風景。書道作品が飾ってある

―学校からの宿題はあるのですか?

あります。正直に言うと、疲れちゃうくらいです。

―インターネットを使った授業はありますか?

学校のホームページに課題や授業のノート、授業の映像などが送られてきます。インターネットで課題をしたり、ノートを見たりすることが習慣になっています。

高校を卒業できるか判断する試験あり

―進学はどうやって決めるのでしょうか?

まだどこの大学に行きたいかは決めていません。ですが、今年の年度末にフランスで一律、バカロレアと呼ばれる大きなテストがあるので、とりあえず今はそれに向けて勉強中です。

日本みたいに大学入試のための試験がもう一度あるわけではありません。卒業前に今までのまとめのテストとして化学や政治、論文というように科目別に最終試験を受けることになります。

その試験に受かれば一般的にはどこの大学にも入学できます。ただ、そこで合格できなかった場合は留年となって、もう一年高校過程をやり直すことになります。

高校に入学するときも同じように、公立の高校に進学する場合は日本の入学試験のように成績で測られることはなくて、とりあえず入学できます。私の場合は私立の中学校から今の公立の高校に入学しました。

授業の様子

―勉強するときに心がけていることを教えてください。

私はあまり頑張り屋さんではない方だと思うのですが、しんどくなった時には「今自分が頑張らなきゃ私の代わりに頑張ってくれる人はいない」と考えるようにしています。終わらせることができたときに達成感を感じるのも大事なことだと思っています。(取材・翻訳 高校生記者・かなかも=2年)