新型コロナウイルスが世界的に流行し、日本ではほとんどの学校で休校になり、部活の大会が中止になるなど、高校生活にも大きな影響が広がりました。世界の高校生は、どんな生活を送っているのでしょうか? 高校生記者のTangQidongさんにイタリアと日本の国籍を持ち、イタリアに住む高校生(Cさん、1年)にインタビューしてもらいました。
休校中はアプリを使って授業
――どんな報道がされていますか?
ニュースやラジオで世界中の感染者・死者数が報道されています。3月初旬では、国内の感染率は2.6日おきに2倍になっていました。
刻々と状況は悪くなり、急な北部封鎖が行われたときは、とても驚きました。実家が南部にある住人が北部から、電車に無理やり乗ろうとする騒ぎがありました。感染者も急増しており、「イタリア全体が大変なことになっている」と恐れる人もいます。
――学校の先生や親から、何か話はありましたか?
(休校になる前に)理科の先生が授業でウイルスの寄生の仕組みと人間の抗体について解説してくれたり、感染予防のための注意事項も改めて教えてくれたりしました。
――普段の生活に、どんな影響がありますか?
3月の初めの段階では、特に何も気にしていませんでした。ですが、姉がローマにある大学に通っているため、休校になるまではちょっと心配でした。私の街でも感染者が出たという噂が立っていますが、確かではありません。
生徒間でもコロナは毎日の話題になっていて、ふざけている人もいれば、怖くてローマのような人の多い場所に行きたくない生徒もいます。
今では休校になり、色々なアプリを使って授業しています。学校からはオンライン授業の予定表やスライド形式のテキストが送られました。
初めはからかわれたけど、今は…
――生活をする上で、気を付けていることはありますか?
イタリア人はあまり手を洗う習慣がないのですが、最近は頻繁に手を洗うか、消毒ジェルを使っています。父もあまり手を洗いませんので、最近は特に手を洗ってもらうよう言っています。
この前までは散歩に出かけていましたが、今はそれも控えていて,やむなく出かける時にはマスクを必ず着用しています。
――日本の新型コロナ流行について、何か反応はありますか?
最初は学校で少し冗談がきつい先生に、ふざけて「いつ日本に帰ったの?」と言われました。あと、意地悪なクラスメートに「日本は凄く危ないんだーー!!」みたいな事を言われました。もちろん、無視しました。
でも、イタリアの感染者の方が日本の感染者を上回ったらそういうのは一切なくなりました。
――休校についてどう思いますか?
日本が休校になって間もなく、イタリアも全部の小中高と大学が休校になりました。日本が休校したのをみて、休校に踏み切ったのではないかと思います。
イタリアは結構、日本を見本にしたり、日本を気にしたりしてる傾向があるんですよ。(高校生記者・TangQidong=1年、SNSなどで取材)