新型コロナウイルスの感染防止のためとして、全国の学校が休校となり、卒業行事が中止・縮小されるなど大きな影響が出ています。一方、3月に予定されていた大学入試の予定変更も相次ぎ、国公立大学の中には、後期日程試験を「中止」し、合否判定方法を変える大学もありました。そのことで、進路が閉ざされてしまったと訴える北海道の高校3年生の声を紹介します。

新型コロナウイルスへの対策として、北海道ではいち早く緊急事態宣言が出されました。この影響で学校が休校になったり、卒業式が中止又は延期になったりしたということは、再三報道されています。しかし、ある深刻な問題が全くといっていいほど取り上げられていないと感じます。

それは、「大学入試の中止」についてです。

大学によっては前期日程と後期日程の試験科目が全く異なることがあります。私はセンター試験の結果が良いものとは言えず、加えて前期試験の科目には自信がなかったため、ある国公立大学の後期試験での逆転のために懸命に勉強してきました。しかし、試験は中止。2カ月前のセンター試験の成績で全てを決められることになってしまいました。

中止を決めたどの大学にとってもそれが苦渋の決断だったことはわかっています。でも、それだけではやりきれない気持ちがあるんです。

新型コロナウイルスという悪魔に、私の進路は閉ざされました。いつも通りの生活だけでなく、未来までも奪われてしまうなんて耐えられません。

もっとも、私のような受験生全員に何らかの救済措置をすることは困難でしょう。だからといって、この重大な問題が無視されることはあってはならないと思います。

医療機関や経済の混乱の影に隠れた受験生の絶望に、もっと目を向けてください。

(北海道・高校3年女子)

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