新型コロナウイルスの感染防止のために、全国の高校で突然休校になり、卒業式が縮小・中止されるなどの影響も広がっています。高校生活への影響や、今感じていることなどについて、現役高校生に報告してもらいました。

在校生に見送ってもらえない卒業式

――学校ではどんな対応がされていますか?

私の学校では、2月27日の発表で3月末まで休校すること、学年末テストの中止が発表されました。

また、不要不急の外出や部活動・クラブ活動も禁止されています。卒業式も縮小され、在校生や来賓なし、教室で卒業証書を渡すのみとなり、謝恩会も中止です。

私は卒業生。同級生とは人生の節目である卒業式と謝恩会がなくなったこと、卒業式で後輩と会えないこと、そして卒業旅行を取りやめにせざるを得ないことを悲しんでいます。

後輩は学年末テストがなくなったために、喜んでいる人が多い印象です。しかし、学年末テストの成績に進級の可否が左右される生徒は不安を抱えていました。

受験後の楽しみが奪われた

――普段の生活での変化は?

最低限の買い物だけで済ませ、「楽しい買い物」ができない状況です。卒業旅行など、「受験が終わったあとに遊ぼう!」と友達と約束していたことが実現できなくなっています。

好きなアーティストのライブも中止になってしまい、受験後の楽しみがことごとくなくなってしまっているのが悲しいです。

人生の節目なのに……

――新型コロナウイルスに関するニュースを見て、感じたことは?

報道に対して、というよりは国の対応についてなのですが、情報の開示が少なすぎるように感じます。

もちろん、新型コロナウイルスがここまで蔓延することは、予想はできなかったとは思います。ですが、武漢市でのニュースが出始めたあたりから、近隣国である日本にも少なくない影響が出る可能性は考えられたのではないでしょうか。

PCR検査のできる環境が少ないから最低限の患者のみに適用したい、などという事情は察することはできますが、検査したいと申し出た人を「検査できません」と追い返すだけに留めてしまうのは、避けるべきではと思いました。国民を不安にさせるのも、安心させるのも国の対応次第だと感じています。

春から環境が変わる人は、入学式や卒業式という人生の節目の行事が中止になる人もいます。実際、私もその世代なので、とても悲しいです。

しかし、もう起きてしまったことは仕方ありません。一刻も早く事態が収束することを願っています。(gurena*=3年)

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