「やる気」は、勉強や部活で大きな成果に導くための源だ。やる気を引き出すための考え方や具体的な行動計画などを、教育に関するさまざまな専門知識を持つ石田勝紀さんに教えてもらった。(中田宗孝)

Q.学校から帰ってきて、勉強しなきゃいけないのに、だらだらしてしまいます。勉強のやる気を出す方法はありますか?

A.グレーゾーンの活動から手をつけよう。

苦手科目からやらない

帰宅してすぐに勉強モードのスイッチに切り替えられる人はなかなかいません。苦手科目など、やりたくないことからはじめてしまうと、さらにやる気はそがれてしまいます。

 

では、どうすればやる気を引き出せるか。それは、勉強であるような、勉強でないような「グレーゾーン」な行動から取り組むのです。机の上の整理整頓、ノートに書き写すだけの作業、とっても簡単な問題を解くといったことから始めてみる。得意な勉強から始めてみてもよいですね。次第に気持ちの整理がついて、「そろそろ勉強をやってもいいかな」とやる気が高まってきます。

やる気になったところで勉強に本腰を入れましょう。グレーゾーンは、ルーティンワークと同義。一流のスポーツ選手もルーティンワーク(グレーゾーン)で心を整え、体を慣らしてから本格的な練習に入っていきますよね。勉強も一緒なのです。

いしだ・かつのり 

 

教育者。教育デザインラボ代表理事。著書執筆・講演活動を通じて、学力向上のノウハウ、社会で活用できるスキルやマインドの習得法を伝える。『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』(学研プラス)など著書多数。