大学選びは、高校生にとってとても大きな選択だ。興味分野を深めるため、あえて都会から地方大学に進学することを決めた先輩に、その思いを聞いた。

少子高齢化について生活しながら学びたい

私が進学先に島根県立大学を選んだ理由は、少子高齢化という日本全体で起こっている現象に興味を持ったことがきっかけです。高校生のときに自主的に行っていた地域のお年寄りや小学生と関わるプロジェクトを通して、少子高齢化について調べました。そのなかで、島根県の高齢化率は30%をはるかに超えていて、「日本の25年先をいっている」と言われる地域すらあることを知りました。そこで、この課題を実際に「生活しながら」学ぶことで、より深く研究することができるのではないかと考えました。

キャンパス内から見える海と夕暮れの空

コンビニまで30分以上 当初は不便さに戸惑う

生まれも育ちもずっと大阪だったので、初めはバスが多くても30分に1回しか来ないという交通の便の悪さや、最寄りのコンビニまで歩いて30分以上かかることに不便だと感じていました。ですが、次第に慣れてくると「無いならいいか」と諦めることができるようになりました。大学と今住んでいる寮は小高い山の中にあるので、買い物に行くときは下り坂を自然の景色を楽しみながら歩くことで、バス代を節約する技も身につけました。

人と人との繋がりが強いことが魅力

ここを選んでよかったと感じることは、常に海が見える環境や魚がおいしいことなど挙げ始めるときりがありませんが、特に「人と人との繋がりが強いこと」です。自分が「○○したい!」と誰かに話すと、それについて詳しい知り合いを紹介してくださったり、ご飯の席に呼んでもらえたりします。私の寮はご飯の提供がなく自炊しなければならないため、おいしくて温かいご飯はとてもありがたいです。

高校生の皆さんは、都会・田舎に限らず自分の興味関心について分析し、「実家から通えるところ」だけだはなく日本全国、はたまた海外など広い視野を持って大学選びを楽しんでください!(島根県立大学・松川雅美・1年)