高校生世代にとっても気になる風邪の治し方について、感染症・呼吸器内科が専門の医師・川名明彦先生に聞いた。(野口涼)

Q.鼻水・喉の痛み・熱…など、症状の始まり方が人によって違うのはなぜでしょうか?

A.感染したウイルスの違いが原因です

 

さまざまな病原体(ウイルスなど)による感染症の総称を風邪(風邪症候群)といいます。風邪のウイルスは200種類以上あるといわれていますが、主なものはライノウイルス、コロナウイルス、アデノウイルスなど。それぞれ感染すると主に鼻、呼吸器、喉の症状が出ます。このためある程度は「症状の違い=感染したウイルスの違い」ということができるでしょう。

ただし、ウイルスと症状は完全に1対1で対応しているわけでありません。また、同じウイルスに感染しても「鼻が弱い」「喉が弱い」といった人間側の個性によって症状が変わってくることもあります。

 

川名明彦先生 

かわな・あきひこ 防衛医科大学校病院感染症・呼吸器内科診療部長。防衛医科大学校内科学講座(感染症・呼吸器)教授。医学博士