新型コロナウイルスの重症化を防ぐため、国を挙げてコロナワクチンの接種を促しています。ワクチン接種前、接種後にはどう行動すればよいでしょうか。やったほうが良いこと、やってはいけないことを内科医の建部雄氏先生に教えてもらいました。(2021年9月時点での情報をもとに作成)

【高校生のギモン】ワクチン接種前・接種日・接種後の過ごし方を知りたい

「ワクチンを打つとき、副反応の熱などに備えて買っておくとよい食料などはありますか?」

「ワクチンを打つ前やその後、過ごし方について気を付けたほうが良いことがあれば教えてください」

接種前は良く寝ておこう

ワクチン接種前は、睡眠不足や過労状態を避けることが重要です。実際、そのような状態で接種を受けた方は、副反応がやや重い傾向があります。

ぐっすり眠って接種に備えよう

解熱鎮痛剤、スポーツドリンク、口当たりの良い食べ物を

ワクチン接種前に用意しておくものとして、先述の解熱鎮痛剤編集部注:別記事に詳報あり)のほか、副反応の発熱等による脱水や全身衰弱回避のためにスポーツドリンクや口当たりがよく消化がよいヨーグルトや経口ゼリー食などを準備しておくとよいでしょう。

接種当日とその後3~4日は激しい運動、湯船入浴NG

ワクチン接種当日とその接種後は、3~4日程度は激しい運動は止めていただき、高温の湯船に浸かる入浴も避け温かいシャワー入浴でお過ごしいただければと思います。

接種は全然痛くない

実際のワクチン接種はあっという間に終了し、恐らく痛みもほとんど感じません。

しかし副反応は多くの場合、その接種の数時間後から徐々に現れてきます。特に頭痛、発熱、倦怠(けんたい)感といった副反応症状がおおむね消失するまで、安静に過ごしていただければと思います。

高校生の皆さんが新型コロナウイルスワクチンを接種することは、総合的に見て予防効果のメリットが大きいため、ぜひ受けていただきたいというのが私の結論になります。

「備えあれば患いなし」のことわざの通り、新型コロナウイルス感染症を防ぎ安定した受験環境を構築されることを願っております。

 

建部雄氏

 

たてべ・たけし 医療法人社団聖仁会横浜甦生病院勤務。総合内科・一般内科が専門。京都市生まれ。2001年、昭和大学医学部卒業。大規模総合病院の救急科で経験を積み、急性期病院・クリニックの勤務を経て現職。