親子関係に悩んだときは、どのような考え方をしてどう対処すればよいのか、発達心理学を専門とする菅原ますみ教授(お茶の水女子大学)に聞いた。(安永美穂)
Q.行きたい大学と学部は決まっているのですが、学力が追い付いておらず、模試の結果はずっとE判定です。勉強はしているので頑張れば合格できると思っているのですが、母は「無理じゃない?」と言い続けていて、合格安全圏の大学ばかり勧めてきます。母は本当に私のことを応援してくれているのか、よく分かりません……。(3年女子)
A.「合格できる」という根拠を示し、親との妥協点を探ろう
説得できるだけの根拠を示して
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進路の問題に関しては、「親の心配とニーズ(一人暮らしを認めるかどうかや学費のことなど)」と「自分の希望」の妥協点を探っていくことになります。「この大学には頑張れば合格できる」と思うのであれば、そう考える根拠を親に提示しましょう。
また、E判定の大学ばかりを受験するというのは、親の立場からすると現実的な判断とは言えないので、他にA判定やB判定の大学の受験も視野に入れたうえで「この大学にも挑戦させてほしい」という伝え方をした方がよいでしょう。自分としての見通しを立ててから親と話ができるように、事前に進路指導の先生に相談してアドバイスをもらっておくことをおすすめします。
菅原ますみ教授
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すがわら・ますみ お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授。専門は発達心理学、発達精神病理学。国立精神・神経センター精神保健研究所 家族・地域研究室長などを歴任。