北海学園札幌高校(北海道)図書局

 

学校祭では図書室の雑誌を販売。年に2回、ブックハンティング(本の買い出し)もしています。

 

 

アリス殺し
小林泰三著(創元推理文庫、740円)

 

◆夢と現実がリンクする

タイトルに惹かれて手に取った。ファンタジーの要素があり、「不思議の国のアリス」の夢の世界と現実がリンクしていて、不思議と謎に満ちた事件が起こる。少々グロテスクな内容ではあるが、アリスの世界観を崩しておらず、気づけば引き込まれてしまう。(P.N しおり・2年)

 

 

 

本と鍵の季節
米澤穂信著(集英社、1400円)

 

◆ほろ苦い青春

ある高校の図書委員・堀川次郎と松倉詩門が、仕事中に転がってきた謎を解決していく。松倉の悲しい過去が徐々に明らかとなり、その過去に関わってしまった主人公の堀川と松倉の「友達」としての距離感が変わっていく。少し悲しくなる、ほろ苦い青春ミステリーだ。(P.N 桜庭・1年)

 

 

 

星空の16進数
逸木裕著(KADOKAWA、1500円)

 

◆何度も読み直して

親元から離れ、働く17歳の藍葉と育休中の探偵みどりが、6歳の時に藍葉を誘拐した犯人を捜す物語だ。2人の主人公のそれぞれの心情、出来事が書かれており、何度読み返しても違う味わいがある。(P.N ゆうき・1年)

 

 

 

 

謎解きはディナーのあとで
東川篤哉著(小学館、638円)

 

◆思わず笑ってしまう

ミステリー好きにはぜひ読んでもらいたい。執事の影山と令嬢の麗子による謎解きバトルが醍醐味(だいごみ)だ。本格ミステリーのはずなのにどこかクスッと笑える。影山の麗子に対する毒舌ぶりも、笑える要素だ。(P.N あやの・2年)

 

 

 

 

向日葵の咲かない夏
道尾秀介著(新潮文庫、710円)

 

◆考察して読んで

夏休みを迎える終業式の日。主人公のミチオは、先生に頼まれて、欠席したS君の家にプリントと宿題を届けに行った。そこで首をつって死んでいるS君を目撃。妹のミカと一緒にいろいろな謎に立ち向かうことになる。謎が謎を呼ぶストーリーなので、考察しながら読んでほしい。 (P.N 長田・1年)

 

 

 

砕け散るところを見せてあげる
竹宮ゆゆこ著(新潮文庫、590円)

 

◆ユーモア満載

とても軽いタッチで描かれている。話のいろいろなところにちりばめられたユーモアがとても読みやすく感じさせる作品だ。ミステリー初心者はもちろん、小説の苦手な人にも自信を持ってお薦めできる。(P.N ゆい・3年)

 

 

 

 

GOTH
乙一著(角川文庫、「夜の章」440円、「僕の章」480円)

 

◆殺人事件の謎を追う

ある日、高校生の「僕」は、森野夜に誘われ、2人で女性手首切断事件を調べることとなる。奇妙な殺人事件の謎に迫っていく内容で、全体的にグロテスクな表現や、ゾッとする内容も多い。だが、いつの間にか本の世界に引き込まれるような感覚が癖になる。「夜の章」「僕の章」の2冊に分かれている。 (P.N 拓矢・2年)

 

 

※価格はすべて税込み