全英女子オープンを制覇

AIG全英女子オープンで優勝した渋野日 向子(David Cannon=Getty Images)

女子ゴルフのメジャー最終戦、AIG全英女子オープンで、初出場の20歳、渋野日向子(しぶのひなこ)選手が優勝し、賞金67万5千ドル(約7200万円)を獲得した。日本勢のメジャー勝利は1977年の全米女子ゴルフを制覇した樋口久子以来で、42年ぶり2人目。

 

実質プロ1年目、海外も注目

岡山県出身で実質的にプロになってまだ1年目。海外の試合出場も初めてにもかかわらず、終始笑顔を絶やさず、優勝が懸かったラウンドでも駄菓子をかじり、キャディーと冗談を言い合うなど、経験不足を物おじしない性格と大胆さで補った。

「やっちゃいましたね」

 

快挙を達成した直後のインタビューでも「やっちゃいましたね。泣きそうになるかと思ったけど、全然涙が出なかった」と笑顔で答えた。そんな渋野を海外メディアは「スマイリングシンデレラ」「女子ゴルフにスター誕生」などと紹介した。

優勝争いが佳境に入った後半に渋野選手が一袋100円(税抜き)の駄菓子を食べる姿が、製品のパッケージとともに何度もテレビ画面に登場。優勝賞金で「一生分のお菓子を買いたい」と発言したこともあり、インターネット上などで話題になり、製造元の山梨県の食品メーカーには問い合わせが殺到したという。

全英オープン後に渋野は世界ランキングで日本勢2番手の14位に上昇、2020年東京五輪代表の有力候補に浮上した。9月22日には、デサントレディース東海クラシックで優勝。生涯獲得賞金が1憶円を突破し、世界ランキング11位に浮上した。