私は大学1年生の5月から都内の映画館でアルバイトをしている。映画館のスタッフは大学生に人気なアルバイトの一つだ。実際にどんな仕事をしているのかを紹介していこう。(かっこま・大学3年)

チケット売り場は映画館の顔

映画館スタッフはたくさんの仕事をしているが、大きく三つの場所に分けることができる。一つ目はチケット売り場だ。映画を見るためにはチケットがないとスクリーンに入れない。つまりお客さんと最初に接する場所となる。そのためこの仕事は「映画館の顔」と呼ばれる。

映画館に来るとつい買ってしまうポップコーンとドリンクのセットの販売もアルバイトの仕事

多くの人は通路に近い席を好むので、どのスクリーンも通路側から埋まっていく傾向がある。あらかじめ人気の席の混雑状況を伝えてからお客さんの希望を聞くなどの工夫が大切だ。

売店は記憶力勝負

二つ目は売店。映画館と聞いて、まずみんなは何を思い浮かべるだろうか。そう、映画館といえばやっぱりポップコーン。定番のポップコーンや飲み物を作ったり、公開中の映画にちなんだグッズを売ったりする。

混雑時にはレジ専門の人と商品を作る専門の人にわかれて対応する。一度にたくさんの注文をする人も中にはいる。レジの人はたくさんの注文を大きな声で繰り返し、作る人は聞こえた注文をすべてその場で記憶する。そして何から作れば一番効率がいいかを考える。ゲームのような感覚でできるので、忙しいほど楽しくなる仕事だ。

フロアスタッフは裏方の主役

三つ目はフロアスタッフだが、簡単に言えばうろうろしている人だ。チケット確認や上映が終わったスクリーンの清掃、また困っている人への案内など仕事内容は幅広い。そのため事前の準備が大切な場所だ。

小さな子が多い映画の時はチャイルドシートをたくさん用意するし、ポップコーンがたくさん売れていると思えば掃除の準備の時にほうきの数を増やす。また忘れ物、落し物の処理は大変なので、みんな映画を見たときは帰る前に座席の周りをよく確認してほしい。

「お互いに気分良く」

自分が実際に働いていて感じることは、「お客さん目線で行動することが大切」ということだ。自分たちは働いているから何でも知っているが、お客さんの中には初めて来る人もたくさんいる。

例えば、表示を見ればわかるのに、「トイレはどこですか?」「もうスクリーンに入っていいですか?」などの質問は毎日のようにされる。その時に、「見ればわかるでしょ」ではなく、どのお客さんに対しても親切、丁寧に接客することで、立場は違ってもお互いに映画館での時間を気持ちよく過ごすことができるのではないかと思う。

劇場によってはスタッフ特典としてその劇場での映画が見放題。ぜひ大学生になったら映画館でアルバイトすることをおすすめしたい。