竹でストローを作るアイデアを出した5人
試作した竹ストロー

甲府第一高校(山梨)の2年生5人は昨年度、竹を使ったストローを開発し、環境問題と地域の社会問題を解決できないか模索した。

海のごみに占めるプラスチックの割合は6割を超える。5人は、プラスチックストローがウミガメの鼻に突き刺さったり、プラスチックの有害物質が生物濃縮を起こして人間の体に悪影響があったりすると知った。

竹林の問題解決につながる

プラスチックストローを廃止し、紙ストローを使う動きがあることをニュースで見た5人は、竹に注目。山梨県の南部町は、整備されていない竹林が10ヘクタールもある。有害な鳥獣出現の原因になり、タケノコが採れないなど悪影響が問題視されている。「竹を使うことで、社会問題の解決にもつながるのではと考えました」(堀井麻矢さん)

竹ストローの試作を始めた。直径1センチの竹の節を切り、飲み口をやすり掛けし、煮沸した。校内で発表した際、衛生面で不安の声が上がったため、煮沸した竹の内部が殺菌されているかを実験。煮沸して乾燥させれば菌は発生しないと確認できた。今後は、竹ストローを地元地域の人たちに使ってもらったり、再利用ができる方法がないかを模索するという。(文・写真 野村麻里子)