スマホを使ってやる気を出す方法を、心療内科医の吉田たかよしさんに聞いた。(安永美穂)

Q. やる気を出すのに効果的なスマホの使い方は?

A. 自分を励ますメッセージを「予定」に入れ、毎日繰り返し通知する設定に。

未来の自分を励ますつもりで、カレンダーアプリの「予定」に前向きなメッセージを入力し、「毎日、繰り返し通知する」設定にしておきましょう。このときに入力する言葉は、「Control=自分の意思でコントロールできることにする」「Challenge=チャレンジ精神を大切にする」「Commitment=受け身や神頼みではなく自分が積極的に関与する」という3点を意識しましょう。

例えば、「A大学に合格する」「数学のテストで80点以上を取る」といったメッセージは、自分ではコントロールできない要素が含まれ、見たときに何をすればよいかのイメージもわきにくいため、適切とは言えません。「A大学を目指して努力する」「数学のテストで80点以上を取れるように予習復習を毎日やる」というように、自分の意思で実行できることをメッセージとして表示すると、やる気が出やすくなります。

試験当日の注意点も「予定」に入れておく

また、入試やテストの当日には、「緊張したら目を閉じて5秒数えてから息を吐く」「数字の1と7が紛らわしくならないように区別して書く」というように、自分が気をつけたいことを「予定」に入力して、試験前にスマホに通知が出るようにしておくとよいでしょう。

 

吉田たかよし さん

よしだ・たかよし 医学博士・心療内科医。本郷赤門前クリニック院長。脳科学と学習医学を活用して受験生の心身のサポートを行う。著書多数。

 

 

『脳科学と医学からの裏づけ! スマホ勉強革命』(青春出版社、税抜1380円)

 勉強の敵と思われているスマホ。上手に使えば集中力や記憶力などを高めることができる。脳科学に基づいたスマホの使い方がわかる。

『「ついつい先送りしてしまう」がなくなる本』(青春文庫、税抜690円)

 期限を守れない、面倒だと後回しにしてしまう……。それは脳に先送りの癖がついているから。脳の癖に気付いて改善できる方法を知ろう。