オーロラ研究をした小林奈緒さん(左)と長島汀さん

小林奈緒さんと長島汀さん(東京・中央大学附属高校、共に3年)は、地球外の惑星で見えるオーロラに注目した。

フィンランドで観測

昨年10月、学校の研修旅行でフィンランドを訪れ、空に広がるオーロラを観測した。地球からの高度によって紫や緑に見えるオーロラは、肉眼で見ると白っぽく見えるのだという。「写真でよく見る緑色のオーロラ。これは、撮影時にシャッター速度を遅め、時間をかけて撮ったため、そう見えるんです」(小林さん)。またフィンランドの大学教授や日本人識者からオーロラについて話を聞いた。オーロラは、地球や木星のほか、土星、天王星、海王星でも発生することも知った。「11年周期で変動する太陽の活動により、オーロラの見え方は異なる。地球では北極と南極で色や形が同じオーロラが発生する瞬間があることも教えてもらいました」(小林さん)

惑星でオーロラが発生する条件を考え、惑星に大気と磁場が必要だと仮説を立てた。水星には磁場があるが、大気が存在しないためオーロラは発生しないという。「木星や土星で見られるオーロラは、まだまだ未解明の部分が多い。オーロラ発生の絶対条件が知りたい」(小林さん) (文・写真 中田宗孝)