文部科学省は学部入試を実施する国立大学82校の2019年度一般入試について分野別の募集人数・志願者数をまとめた。

国立大の一般入試の募集人数は前年より約1%少ない合計7万8366人、志願者数は合計33万153人で前年からほぼ変わらなかった。志願倍率は前年と同じ4.2倍だった。

文科省が設けた7つの分野別にみると、募集人数が増えたのは農・水産(60人増)のみで、ほかの分野は減った。国立大は推薦入試やAO入試の募集を増やす傾向にあることも一般入試の募集が減った要因とみられる。

志願者は人文・社会(1479人増)、農・水産(790人増)で増え、ほかの5分野で減った。農・水産が募集人数、志願者数とも増えているのは福島大学が農学群食農学類を新設したのが一因だ。国立大は薬・看護の募集は他分野より少ないが志願者は前年から6%減り、倍率もやや緩和した。

【国立大学の2019年度入試 学部系統別志願状況】

※一般入試前期日程・後期日程の合計。募集人数、志願者数の後のカッコ内は前年からの増減。倍率の後のカッコ内は前年の倍率。

 

人文・社会 18,751人募集(209人減) 81,198人志願(1479人増) 4.3倍(4.2倍)

理工 31,905人募集(338人減) 127,215人志願(2209人減) 4.0倍(4.0倍)

農・水産 5,572人募集(60人増) 21,957人志願(790人増) 3.9倍(3.8倍)

医・歯 7,250人募集(52人減) 36,591人志願(149人減) 5.0倍(5.0倍)

薬・看護 1,074人募集(4人増) 4,691人志願(332人減) 4.4倍(4.7倍)

教員養成 9,829人募集(76人減) 38,687人志願(363人減) 3.9倍(3.9倍)

その他 3,985人募集(21人減) 19,814人志願(6人減) 5.0倍(4.9倍)

国立大学合計 78,366人募集(632人減) 33,0153人志願(52人減) 4.2倍(4.2倍)