リバウンドを取る明成の八村塁(中央)

昨年の優勝メンバーがそのまま残り、大会3連覇が懸かった明成。土浦日大は国体を制して自信をつけた、破壊力のあるチーム。冬の最終決戦は、序盤から激しい点の取り合いとなった。

第4Qで逆転

 明成は超高校級エース・八村塁(3年)を起点に攻めるが、土浦日大も外角のシュートを次々と沈め、すさまじい集中力を見せる。両者一歩も譲らない攻防が続く。試合が動いたのは土浦日大リードで迎えた最終の第4Q。開始早々、明成は納見悠仁(3年)の3点シュートが決まり同点、さらに連続得点で逆転に成功すると、勢いは加速。「流れが来た!と思って全員で一気に攻めた」(足立翔・3年)。最後は王者の貫禄を見せつけ、そのままリードを譲らなかった。

「粘り強さ」の勝利

 「国体の負けを取り返したい」。常に優勝候補に挙がる明成だったが、国体決勝では土浦日大にまさかの敗戦。「技術や体力だけでは勝てない」と言う佐藤久夫監督の下、心技体のバランスのとれたバスケを目指した。

 選手たちが特に意識してきたのは「粘り強さ」だった。土壇場で勝負を分けるのは「個々の粘り」だと、敗戦が気づかせてくれた。選手たちは練習に取り組む姿勢から見つめ直し、今まで以上に心と体を鍛えあげた。

 リベンジを果たした決勝では、「身長は相手の方が大きかったけど、ルーズボールで粘れた」と足立。八村は「国体よりもリバウンドが取れたのが勝因です」と振り返った。

 

 TEAM DATA 
 2005年創部。ウインターカップ出場9度目。インターハイ出場8度、優勝1度、準優勝2度。OBに伊藤駿(日立サンロッカーズ東京)ら。