東京大学は3月10日、2019年度学部一般入試の合格者を発表した。6科類合わせて9483人が志願し、3018人が合格した。東大は女子学生の割合を増やしたい考えだが、19年度入試では前年に続き、合格者に占める女子の割合が低下した。
一般入試合格者のうち女子は510人で、合格者に占める割合は16.9%。17年度入試(19.3%)、18年度入試(18.2%)より下がった。科類ごとに合格者に占める女子の割合をみると、文学部や教育学部に主に進む文科三類(34.8%)は比較的高い一方で、理学部や工学部などに進む理科一類(8.1%)や、経済学部などに進む文科二類(13.2%)は低い。
志願者に占める女子の割合も17年度入試(21.6%)、18年度入試(21.2%)、19年度入試(20.7%)と下がり続けている。福田裕穂理事・副学長は「地方では、ご家庭が(女子生徒を)東京に出したがらなかったり、(地元の)医学部を目指す傾向があるようだ。能力に男女差はない。応募者(志願者)の女子の割合が増えれば(女子の)合格者も増える」と話す。入試課の担当者は「女子を含む多くの人に東京大学の魅力を続ける工夫をしたい」という。
現役合格者は66.6%で前年(66.8%)とほぼ変わらなかった。関東の高校の出身者の割合は59.1%で前年(59.7%)と同様だった。
科類ごとの合格最低点は、文科一類・文科三類・理科三類が前年より下がった。文科二類・理科一類・理科二類は前年より上がった。
東大の2019年度推薦入試では66人が合格している。外国学校卒業学生特別選考では、33人が合格した。
合格者最低点・最高点・平均点
科類ごとの合格者最低点・最高点・平均点は次の通り。
※いずれの科類も550点満点=二次試験(440点満点)とセンター試験(110点満点に換算)の合計点
(合格者最低点)
文科一類 351.8333点
文科二類 358.0667点
文科三類 342.7222点
理科一類 334.6667点
理科二類 330.3778点
理科三類 385.3778点
(合格者最高点)
文科一類 453.2556点
文科二類 457.7000点
文科三類 427.5556点
理科一類 455.6778点
理科二類 431.4333点
理科三類 497.9222点
(合格者平均点)
文科一類 378.7604点
文科二類 379.0783点
文科三類 361.4619点
理科一類 363.2257点
理科二類 353.1962点
理科三類 410.8422点
合格者に占める女子の割合
一般入試の科類ごとの合格者に占める女子の割合は次の通り。
文科一類 18.8%
文科二類 13.2%
文科三類 34.8%
理科一類 8.1%
理科二類 20.6%
理科三類 17.5%
合計 16.9%