手帳を上手に活用できれば、生活自体がレベルアップできる。中高生向けの手帳を開発・販売しているNOLTYプランナーズは、高校生が手帳の活用とそれによる成長を発表する「手帳甲子園」を主催している。同社の小竹森直子さんと中島裕理さんに、上手に手帳を活用している高校生のエピソードを聞いた。(中田宗孝)

食事内容を書いて部活でレベルアップ

運動部に所属する高校生が、部活で自分の好調な時、不調な時を調べるために、毎日の食事の内容を一品一品しっかり手帳に記録していました。納得のパフォーマンスが発揮できた時は、どんな物を食べていたのか、発揮できなった時の食事はなんだったのかを自分なりに分析して、部活でのレベルアップに生かそうという試みです。

勉強した時間を塗りつぶす

1日のスケジュール欄の横に6時~24時までの1時間単位の生活時間が印字されている手帳があります。その数字を自分ルールで、勉強時間に見立てた高校生がいました。月曜日に2時間勉強したら、生活時間2時間ぶんをカラーペンで塗りつぶす。しかも、手帳には勉強時間以外の他の予定は一切書き込まないんです。とても大胆な手帳の使い方ですが、手帳を開くだけで自分が取り組んだ一週間の勉強時間は、棒グラフ化されていて、パッと見れば分かりますよね。こんな使い方もあるんだと驚きました。

勉強できない理由を探る 

自宅での夕食後に勉強すると決めていた高校生がいたのですが、手帳に記してもなかなか実行できなかったそうです。手帳を振り返ってみると、夕食を食べる時間が日ごとにバラついていると気が付きました。そこで、夕食の時間を固定化して手帳に書き込みました。すると、時間管理が上手になり、勉強する時間をしっかり確保できるようになったんです。

中島さん(左)と小竹森さん

NOLTYプランナーズ

企業や学校向けの手帳などを開発、販売している。手帳の使い方をまとめた「中学生・高校生のための手帳の使い方」「マンガでやさしくわかる中学生・高校生のための手帳の使い方」(ともに日本能率協会マネジメントセンター刊行)が発売中。