名古屋大学は11月22日、国が進める大学入試改革が本格化する2021年度学部一般入試(2020年度に実施)の方針を明らかにした。出願資格として英語4技能の力を求め、国が認める民間試験の成績か調査書の記載を通じて確認するとしている。

文部科学省が進める大学入試改革では、国が認定する英語の民間試験(外部試験)の導入を各大学に促し、国立大学協会(国大協)も民間試験の成績提出を一般入試の全受験生に課す指針を定めた。これに対し、東京大学は9月に、「(民間試験は)受験生が安心して受けられる体制が整っていない」として、民間試験の成績を示すか高校の先生に英語力を調査書に記入してもらうかなどを受験生側が選べるようにする独自の方針を打ち出した。

名古屋大学が2018円11月に公表した2021年度入試の方針

名古屋大も、東大と同様、英語力の証明として民間試験結果の提出を必須にしないことにした。求める英語力は、外国語学習の国際規格「CEFR」(欧州言語共通参照枠)の「A2レベル以上」とした。「簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる」などとするレベルだ。

新たな大学入試では、センター試験にかわって「大学入学共通テスト」が始まる。国語ではマーク式(200点満点)のほかに記述式(段階式評価)が課される。名古屋大では、マーク式と記述式の結果を合計200点満点にする方針。

名古屋大ではこのほかにも変更を計画しており、「準備が整い次第、公表する」としている。