第30回国際情報オリンピック(IOI2018JAPAN)が9月1日から8日まで茨城県つくば市で開催され、世界87カ国・地域の代表がアルゴリズムの考案など数理情報科学の問題解決能力を競う。国内での開催は初めて。日本代表として参加する4人は、昨年に続く世界1位を狙い、勉強に励んでいる。
与えられた課題を効率よく確実に解決するアルゴリズムを考え、プログラムとして実装して、その性能を競う。日本は2006年から本格的に参加している。昨年は日本選手が世界1位となり、選手4人の合計点による国別順位も日本が1位だった。
今年の日本代表は、961人が参加した国内予選などで選抜された次の4人。
井上航君(福岡・北九州工業高等専門学校3年)
清水郁実君(N高校3年)
行方光一君(東京・筑波大学附属駒場高校2年)
細川寛晃君(兵庫・灘高校3年)の4人。
日本代表のほかに開催国として表彰対象にはならない特別参加選手として4人が参加する。
大会には87カ国・地域の約340人が参加する。5時間かけて3問を解く競技を2度実施して総合点で順位を決めるほか、日本の文化や伝統に親しんでもらったり、国を超えて選手同士交流してもらったりする行事を開く。
8月22日、東京都内で記者会見に臨んだ行方君は「去年は日本がついに1位になり、今年は日本で開催。この流れ的には日本は金メダルを4つとって1位になれよ、という期待を感じる。プレッシャーに負けずに頑張りたい」と意気込みを話した。清水君も「取り組み始めたのは2年前と、他の選手よりは遅いが、日本代表になろうと1日10時間勉強した。大会では絶対ミスをしたくないし、実力を発揮したい。交流や観光も楽しみたい」と語った。
国際科学オリンピックは今後も日本開催が続く。2020年に生物学、21年に化学、22年に物理、23年に数学の大会が開かれる予定だ。