相洋(神奈川)が8月1日、山梨中銀スタジアムであった陸上女子4×100メートルリレーを3年ぶりに制した。4人の不動メンバーが、45秒88の高校歴代5位の好タイムで決勝のトラックを駆け抜けた。 (文・写真 小野哲史)
主将の堀池香穂(3年)=神奈川・領家中出身=はハードルが専門。しかし、リレーにも並々ならぬ思いがあった。「昨年は4×100メートルリレーが5位で、4×400メートルリレーが4位。あの悔しさを晴らしたい」。堀池は南関東大会でハードル2種目と、リレー2種目を制覇。4冠を手に全国の舞台に乗り込んだ。
決戦の地・山梨は連日35度を超える猛暑。4種目にエントリーした堀池には厳しい日程が待っていた。大会3日目のこの日は、400メートル障害の予選と決勝を走り終え、4×100メートルリレーの決勝に臨んだ。それでも頼れる主将として「応援してくれる仲間がいる。チームを信じて走るだけ」と力を振り絞った。
最後まで油断せず
県大会から大石沙南(2年)=同・江陽中出身、杉山菫(2年)=同・秦野西中出身、越智めぐみ(3年)=同・奈良中出身、堀池という不動のメンバーで戦ってきたこともあり、バトンパスはほぼ完璧だった。
「良い流れを作りたかった」という大石の好発進の後、杉山は追い風にも乗って快走。越智から先頭でバトンを受けた堀池は「ここで油断してはいけない。絶対に抜かれないように」と一気に加速し、ライバルを寄せつけなかった。堀池は「昨年の先輩たちのタイム(46秒19)を破れたことが本当にうれしい」と、満足感にあふれた笑顔を見せた。
チームデータ 1938年の学校創立後、間もなく創部。部員81人(3年生27人、2年生22人、1年生32人)。男子は今大会の学校対抗で初優勝に輝いた。