インターネットで誰もが不特定多数に向けて自由に発信できる「1億総メディア時代」。ネットやソーシャルメディアについて分析している山口真一先生に話を聞いた。(野口涼)

Q. ツイッターでつぶやいたら、批判のコメントが寄せられて怖いです……。

 

A. 批判は普通のことと考えて。ただ、攻撃されたら無視しよう。

普段の生活の中で私たちがあまり批判されることがないのは、ある程度同じ価値観をもった人の輪の中にいるから。しかし、全世界に開かれているネットでひとたび発信すれば、それを読んだ人の100人に1人くらいは批判的な考えを持つのが自然なことです。

また、全ての人が自分の意見を発信できることは、ネットの良さでもあります。皆さんが自分の意見を書き込んで批判されたら「そういう立場、考えの人もいる」と考えればいいのです。

一方、粘着質な人、明らかに攻撃することを目的にしている人にツイッターなどで攻撃されたら、基本は「無視」。アカウントに鍵をかけるのもいいでしょう。それでもやまなければ先生や保護者などの大人に相談してください。

 
山口真一先生
やまぐち・しんいち
2015年慶應義塾大学大学院経済学研究科で博士号(経済学)取得。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター助教を経て、16年より同講師。著書に『ネット炎上の研究』(勁草書房、税込み2376円)、『炎上とクチコミの経済学』(朝日新聞出版、税込み1512円)など。