第100回記念大会となる今年の全国高校野球選手権。代表校は、例年より7校多い56校となる。近畿の注目校と選手を探ってみた。(手束仁)

智弁和歌山の平田

負けなしの大阪桐蔭 柿木、根尾が筆頭

センバツで連覇を果たした大阪桐蔭(北大阪)は、同世代で最も能力の高い選手たちが全国から集まったともいわれている。センバツ以降も公式戦負けなしで春季大会も近畿王者となった。エースの柿木蓮(3年)はもちろん、投手でも野手でも抜けた存在の根尾昂(3年)、センス抜群でプロのスカウトからの評価が高い藤原恭大、中川卓也(ともに3年)もスケールの大きな好選手だ。

センバツに続いて近畿大会も決勝を争った智弁和歌山(和歌山)は、平田龍輝(3年)と東妻純平(2年)のバッテリーに注目だ。平田は最速145キロのストレートにキレのいいスライダーとチェンジアップが持ち味。自分の投球ができれば、それほど打ち込まれないだろう。

公立校ながら昨秋に続いて春季京都府大会を制した乙訓も期待が高い。左右の2本柱、富山太樹川畑大地(ともに3年)が注目を集める。また、春のセンバツで9回まで花巻東を無安打無失点に抑えて一気に注目を浴びたのが彦根東(滋賀)の増居翔太(3年)だ。クレバーな投球で、夏も甲子園に姿を現せば面白い。チームにそれほど得点力があるわけではないだけに、自分で抑えていく投球が課せられるが、それをモチベーションとしていく気持ちの強さもある。