弁護士の長瀬恵利子さんに、高校生がセクハラやパワハラ、モラハラなどの危険にあった場合についてアドバイスしてもらった。(山口佳子)
Q. 学校の先生からセクハラやパワハラを受けています。どうすれば?
A. 信頼できる大人に相談しよう。もしいなければ、専門の相談窓口に電話しよう。
外部のカウンセラーなどを招いて校内で窓口を設けている学校もあるので、まず身近で信頼できる大人に相談できる場所を探しましょう。身近な大人に相談できる場所が見つからない場合は、各地の弁護士会の相談窓口(*注)などを利用するのもよいでしょう。
例えば東京弁護士会が行っている中高生向けの相談窓口は、費用もかからず、一人一人のケースに沿って相談に応じています。
先生と生徒という上下関係のある人間関係の中では、いろいろなハラスメントを受ける可能性があります。性的な嫌がらせを受けるセクハラだけでなく、部活動などで1人だけを見せしめのために攻撃して周囲を萎縮させて支配力を得ようとするのもパワハラの一種です。
セクハラの被害は学校外でも起きることが多いです。学校内外の密室で、2人きりにならないようにしましょう。
弁護士に相談できる窓口
東京弁護士会による相談窓口を紹介する。電話相談も面接相談も弁護士は聞いた話を外に漏らすことはない。電話相談は名前を言わなくてもOK。いやになったら途中で切っても大丈夫。弁護士が解決に向けて動いたほうが良い場合は、弁護士に事件を引き受けてもらうことができる(お金がかかることもあるので注意)。
■電話相談
1.子どもの人権110番
電話03-3503-0110
相談料無料、誰でも相談可
月~金曜日=午後1時半~午後4時半、午後5時~午後8時
土曜日=午後1時~午後4時
https://www.toben.or.jp/bengoshi/center/tel/children.html
2.女性のための電話相談「ほほえみほっとらいん」
相談料無料、女性なら誰でも相談可
電話03-3581-2403
月曜日午後1時~午後4時
https://www.toben.or.jp/know/iinkai/soudan/news/post_4.html
■面談
3.子どもの人権面接相談
相談料無料、誰でも相談可
原則予約制
電話03-3581-2205
水曜日=弁護士会館(東京・霞ヶ関)
土曜日=東京パブリック法律事務所(東京・池袋)
https://www.toben.or.jp/bengoshi/center/tel/children.html
※各都道府県の弁護士会や自治体が子どものための電話相談を受け付けている。
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- ながせ・えりこ 東京弁護士会所属。離婚、遺言・相続、労働問題などに詳しい。都内の中学・高校で、ハラスメントに関する講演を行っている。