世界の高校生の科学技術研究のコンテスト「インテル国際学生科学技術フェア(Intel ISEF)2018」が5月13日から18日まで米国ペンシルベニア州ピッツバーグで開催され、日本から12組23人が参加。このうち8組15人が優秀賞や特別賞を受賞した。

日本からインテル国際科学技術フェアに参加した12組23人(NPO法人日本サイエンスサービス撮影)

文部科学省によると、コンテストは高校在学中に実施した研究が対象で、今回は81カ国・地域から1792人が参加。参加者は、22の研究分野ごとに部門に分かれ、自由研究の成果をまとめた展示パネルを使用し、審査員の口頭試問を受ける。上位25%に1等から4等までの優秀賞が授与されるほか、企業や学会などが特別賞を設けている。

日本代表は、昨年度の「高校生科学技術チャレンジ(JSEC)」(朝日新聞社・テレビ朝日主催)と「日本学生科学賞」(読売新聞社主催)の2大会の優秀者(個人研究またはチーム研究、今年3月に高校を卒業した人を含む)から選抜され、合宿研修などで準備をした上で渡米した。日本は1958 年から国際大会に参加している。

日本からの参加者一覧

敬称略。テーマは国内大会で発表した際のもの。

▽土田康太、坂井雄祐、都竹優花(岐阜県立岐阜高校3年)「守れ!ふるさとのカスミサンショウウオ ~GISと環境DNAを用いた新規生息地の発見」=動物科学部門 優秀賞2等

▽井川恭平(東京・佼成学園高校卒業)「アブラムシの種分化に迫る」=動物科学部門 優秀賞3等

▽太田千尋、霜山菜都乃(岡山・ノートルダム清心学園清心女子高校卒業)「木質バイオマスからバイオエタノールを生産できる花酵母の研究」=微生物学部門・優秀賞4等

▽上川滉太(岡山・金光学園高校3年)「多点観測によるペルセウス座流星群の研究」=物理・天文学部門・優秀賞4等

▽成松紀佳、小佐井彩花、高田晶帆(熊本県立宇土高校3年)「副実像の写像公式化の研究~定式化のための行列の特定と可視化」=物理・天文学部門・優秀賞4等 

▽村本剛毅、小林由衣、山本航平(山口県立山口高校卒業)「バブルリングの研究」=物理・天文学部門

▽圓谷修平、永田紘規、山田智也(宮城県仙台第三高校3年)「金溶液の研究とその応用」=化学部門

▽岡野美聡(埼玉県立川越女子高校2年)「朝顔の開花の研究」=植物科学部門・優秀賞4等 

▽鈴木万純(東京都立西高校3年)「ヒツジグサの花の開閉法則を探る」=植物科学部門

▽特別賞・アメリカ数学会賞1等 横浜湧太、坂井龍征、小島颯太(滋賀県立彦根東高校3年)「Soddyの六球連鎖の拡張」=数学部門 

▽濱野柊歩(埼玉県立坂戸高校3年)「新型Mg空気電池の開発」=エネルギー(化学)部門 特別賞・特許商標協会賞2等

▽長野雅(岐阜工業高等専門学校3年)「地震再現装置と五重塔の研究」=機械工学部門