小学校や中学・高校の先生になるには、大学で教職課程を履修することが必要です。学生生活も、他の学部とはだいぶ違ったものになるようです。愛知教育大学4年生で、中学校の国語の先生を目指す柴田美緒さんに教育学部で教師を目指す学生生活について、シリーズで紹介してもらいます。
高校生のみなさん、こんにちは! 私は今、教育大学で学んでいる4年生です。季節は春!ということで、今まさに希望の進路に進んで新たな一歩を踏み出した人、自分のやりたいことに向かって頑張っている人、いますよね。そんなみなさんにとって、少しでも参考になれば嬉しいな、という思いを込めて、私の大学生活を紹介します。
教育学部の中も細かく分かれている
今回は初回なので、少し大きなくくりでお話したいと思います。まずは学部についてです。みなさんは大学生の自己紹介を聞いたことはありますか?大抵「○○大学文学部です」「同じく○○大学の経済学部です」といった調子ですよね。ですが、私の通う大学は1つしか学部がない大学なので、「何学部ですか?」と聞くと全員から「教育学部です」という返事が返ってきます。これを聞いて「え?数学や国語のような、教師になってから教える教科の違いはどうなっているの?」と思う人もいるかと思います。それは実は、学部の枠組みからさらに枝分かれしていく仕組みになっているのです。
例えば、「小学校の先生を目指していて、国語を専門的に学ぶ」人は教育学部の「初等教育教員養成課程国語専修」に所属します。これの「初等」を「中等」に変えると「中学や高校の先生を目指している」という意味になりますし、「国語」ではなく「数学」や「音楽」を専門的に学んでいる人もいます。このようにして、私の在籍する大学では幼稚園から高校までのすべての学校、すべての教科、養護教諭や特別支援にいたるまで、様々な免許を取得できる環境が整っているのですが、この教科や専門の違いは、学生生活に大きく関わってきます。
教科によって学生の雰囲気が違う!
例えば、学生の雰囲気の違い! その人の見た目で教科がなんとなくわかってしまうのです。お嬢様っぽくてきらきらした雰囲気の女の子たちは、音楽。ジャージ姿が様になっている背の高い集団は、体育。ちょっとチャラチャラした感じの服装は、社会。といったぐあいです。もちろん、これにぴったり当てはまらない人もいます。ですが、その教科の学生が集まると何となく専門教科ごとの学生のカラーの違いが感じられて、おもしろいなぁと思います。
必修の授業が多い、時間割はあまり自由にならず
他には、専門の教科が違うと、時間割もそれに合わせた全く違うものになります。どの教科が楽、というものでもありませんが、例えば2年生になると国語の学生は毎日1限から4限までびっしり授業がある日に、社会の学生は授業のない「空きコマ」がいくつもある、ということも。
時間割は多くの大学では、学期が始まる時に学生が自分で決めるものですが、教育大学は免許を取得しなければならないこともあって「必修」という、必ず受講しなければならない授業が多くあります。そのため、必修を定められた時間割通りに受けると、自分で選ぶ余地はほぼゼロになります。イメージとしては、高校までの時間割と同じようなものだと思ってください。私はこの仕組みが好きになれず、1年生の頃は「もっと授業を受けたいのに!」と思い、今は「4年なのにどうして月曜の1限から授業があるの…」と思いつつ過ごしています。
授業の内容については、また詳しくお伝えしたいと思います!では、またお会いしましょう!(続く)