栃木・宇都宮短期大学附属高校パティシエクラブの1・2年生25人は、バレンタインデーにちなんだ、カラフルな約2メートルのウエディングケーキを作った。宇都宮駅の駅ビルで2月1日から2週間展示され、訪れる人の注目を集めた。(文・写真 野村麻里子)

ケーキ入刀している写真が撮れるように工夫した

インスタ映え目指した「ケーキ入刀できます」

このケーキは、駅ビルに訪れる買い物客がバレンタインデーの恋愛成就を祈願するスポットとして作った。コンセプトは「恋は七色に変わるもの」。中屋陽菜さん(2年)は「恋の楽しい・嬉しい・悲しいというさまざまな気持ちを七色で表現し、ウエディングケーキを作りました」という。カラフルでかわいい写真が撮れる「インスタ映え」を狙い、ケーキ入刀のシーンが撮れるようデザインした。

バレンタインを祝うメッセージを添えた

クッキーを1200枚用意

この取り組みは3年目。「前回を超えたい」と意気込み、細工用のチョコレートやマカロン、シュガーペースト、アイシングなど多彩な菓子を作り、土台に張り付けていった。アイシングクッキーは予備を合わせて約1200枚焼いた。「粉砂糖と卵白で作るアイシングは柔らかいとだれてしまうので固めに作ったが、絞るときに力が必要で大変だった」(中屋さん)

一番下はクッキーで、虹色のデコレーションはアイシング。シュガーペーストを使ってポップなデザインを実現した

昨年12月からスタートし、一人ひとりデザイン案を考えてそれぞれ良いところを組み合わせた。1月上旬から約20日間かけて菓子を用意。平日は毎日放課後と朝7時に集まってノルマを決めて準備を進めた。

田野井悠莉さん(2年)は「(スポットに訪れる)皆さんの恋が叶うといいな、笑顔になればいいなという気持ちを込めて作りました」と笑顔を見せた。

近づくとほんのり甘い香りが漂う巨大ケーキを作ったパティシエクラブの部員たち
部活データ
部員40人(1年生15人、2年10人、3年生15人)。月1回程度、昼休みに校内でクッキーやフィナンシェなど手作り菓子を販売する時や校外の販売イベント時に合わせて活動する。