都心にある東京・正則高校の写真部は、近隣の観光名所を舞台に撮影の腕を磨く。今夏は全部員が都内の各所へ繰り出し、「人とのつながり」をテーマに撮影。10 月の文化祭で共同作品を展示した。 (野口涼)

学校は東京タワーのすぐ近くにある。校舎の3階は格好の撮影スポットだ。「夜はライトアップされるので特に奇麗です。鉄骨の一部を切り取るように撮影するのが好き」と副部長の北村創太君(2年)は話す。

周辺には増上寺や芝公園といった観光名所もある。副部長の新川綾菜さん(2年)は「外国人観光客も多いので、声を掛けて撮らせてもらいます」。カメラを通じた国際交流だ。

文化祭では、部員全員による共同作品を展示した。街を歩く人に声を掛け、両手を横に広げてもらい撮影。計280人が写った写真を横に並べ、全員が手をつないで見えるように展示し、「人とのつながり」を表現した。撮影中には忘れられない出会いもあった。「上野公園にいたカップルに声を掛けたら、彼女がプロポーズを受けたばかりで『記念になる』と喜ばれました」(新川さん)

部活データ 1963 年ごろ創部。部員30人(3 年生8人、2 年生11 人、1年生11 人)。活動は週4 日。月に1度、合評会を開く。今年の全国高総文祭に部員2人の作品が出品された。