全国高校総体(インターハイ)陸上の男子4×100メートルリレー決勝が7月31日、岡山市のシティライトスタジアムで行われ、洛南(京都)が40秒10で3年ぶり2度目の優勝を果たした。(文・中尾義理、写真・幡原裕治)
桐生ら先輩の記録更新に挑む
洛南は、1走から和田遼(1年)-宮本浩翼(2年)-井本佳伸(同)-宮本大輔(同)とつないだ。
6月の近畿大会で39秒93のユース(U-18)日本記録をマーク。今大会も29日の予選40秒08、30日の準決勝40秒06と快調にバトンをつないだ。高校記録は洛南が桐生祥秀(現東洋大)を擁してマークした39秒64(12年)。偉大な先輩たちの記録を更新するためのステップとして、今大会はまず「39秒7台、8台を」(井本)の気持ちで、決勝でさらなる記録更新に挑んだが…。
1走和田が勢いよく飛び出すと、2走もトップをキープ。しかし宮崎工(宮崎)などライバルチームも実力があり、混戦状態で3走へ。200メートルで優勝候補に挙がる井本と、100メートル優勝の4走宮本大で混戦から抜け出したが、タイムは40秒台止まり。
優勝も記録に満足せず
宮本大は「100メートルのときみたいな走りができなくて、タイムが伸びなかった。疲れかな。正直悔しいです」と笑顔は見せず、井本も「混戦気味でバトンをもらい、前を見て走りましたが、40秒10には満足いきません」とくちびるをかんだ。
とはいえ、1年生と2年生だけで組んだメンバーでのリレー制覇。たたえて余りあるが、悔しがるところにポテンシャルの大きさを感じる。優勝と悔しさと。このチームはもっと強くなる。