7月28 日から8月2日まで、北九州市立総合体育館(福岡)で行われた卓球。最終日にシングルス決勝があり、男子は森薗正崇(青森・青森山田3年)=青森・青森山田中出身、女子は阿部愛莉(大阪・四天王寺2年)=大阪・四天王寺羽曳丘中出身=がともに初優勝した。 ( 文・写真 東憲吾)

最後の総体で初V 男子 森薗政崇 (青森・青森山田3年)

 

男子シングルスの決勝は、森薗と及川瑞基(青森・青森山田1年)=青森・青森山田中=の「同門対決」となった。前日までにダブルス、学校対抗とも準優勝に終わった森薗は「青森山田に無冠は許されない」と、伝統校のプライドを胸に秘め、決勝まで勝ち進んできた。

試合は森薗が前評判通りの実力を見せつけ、第1セットから3セットを連取。第4セットこそ奪われたが、気持ちを切り替えて臨んだ第5セットは、粘る及川を11 -8で振り切った。「サーブの横回転が通じなくなったので、途中から回転を変えた」と冷静だった。

中学生の時から全国を舞台に戦ってきた。高校入学時から活躍を期待されていたが、1年時に出場したインターハイのシングルスは1回戦敗退、昨年は準優勝で涙をのんだ。悔しい思いをしてきただけに、今回の優勝は喜びもひとしお。「最後のインターハイで勝ててよかった」と、ほっとした様子で笑みを浮かべた。

147㌢の女王 女子 阿部愛莉 (大阪・四天王寺2年) 

 

女子シングルスの決勝は、阿部が佐藤瞳(北海道・札幌大谷1年)=北海道・尾札部中出身=に競り勝った。前日の学校対抗と合わせて2冠を達成した。

阿部は身長147㌢。小さな体を目いっぱいに使って打ち込む、強力なスマッシュが最大の武器だ。決勝では「守りに入ったら負ける」と、終始攻め続けた。初優勝に「自分でもびっくりしています。応援してくれた人たちのおかげです」とはにかんだ。「目標とする選手は福原愛さん」と話す阿部。「一歩でも近づけるよう、頑張りたい」と今後の抱負を語った。