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全国高校総体(インターハイ)バスケットボール女子の決勝が8月5日に広島サンプラザで行われ、桜花学園(愛知)が岐阜女子(岐阜)を60-48で下し、5年連続22度目の優勝を果たした。(文・小野哲史、写真・幡原裕治)
昨冬に「9冠」阻止された岐阜女子と決戦
桜花学園は、昨年12月の全国高校バスケットボール選抜優勝大会(ウインターカップ)決勝で岐阜女子に敗れ、インターハイ、国体を含む3大会を優勝する「3冠」を3年続ける「高校9冠」を阻止された。60回目の全国大会優勝となった井上眞一コーチは「それまで勝ち続けてきて「『どうせ勝てるだろう』という甘さがあった。選手にはあの負けが良い薬になったのではないでしょうか」と冬を振り返る。
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集中力切らさず激しいディフェンス
昨年の3大会に続き、同じ顔合わせとなった決勝。桜花学園は序盤から激しいディフェンスで相手を苦しめ、主将の馬瓜ステファニー(3年)が得意のドライブや3ポイントシュートでオフェンスを引っ張った。馬瓜は「先生からはずっと『(ウインターカップは)お前のせいで負けたんだ。お前がやらないと勝てないんだ』と言われてきました」と言う。悔しさを力に変え、獅子奮迅の活躍を見せた。
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前半は25-23と第3ピリオド序盤には岐阜女子がリードを奪う場面もあった。しかし、山本麻衣(2年)が「シュートが入らない時間帯もあったけれど、そこはどれだけディフェンスが頑張れるか」と一つのプレーに一喜一憂せず、集中力を保ったことで、試合の流れが桜花学園に傾く。馬瓜のシュートでこの日初めて5点のリードを奪うと、第3ピリオド終盤には、足に故障を抱えていた粟津雪乃(3年)が3ポイントシュートを決めてリードを8点に広げた。
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主将・馬瓜の目に涙「巻き返せてよかった」
第4ピリオドに入っても桜花学園の勢いは続き、岐阜女子はたまらずタイムアウトを要求。だが、桜花学園は華麗なパス回しや山本の切れ味鋭いドライブが決まり、点差は一気に開いていった。先発として奮起した佐古瑠美(3年)は「みんなの気持ちが前に、前に出ていたと思います」と、技術よりもメンタルが勝因になったことを強調した。
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「みんながシューター。『10本打っても11本決めるつもりでシュートを打ち続けろ』と(先生に)言われたことを意識してプレーできました。ウインターカップは先輩の最後の大会を台無しにしてしまったので、今日は巻き返せて良かったです」。17得点を挙げた馬瓜は苦しかった日々を思い出しながら目に涙を浮かべた。
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