学校で放課後にぼや火災が起きました。その場にいた私も周りの人たちも、避難訓練で学んだ通りには動けませんでした。この経験をきっかけに、防災について考え直し、実際にひとつ行動を起こしました。(高校生記者・ぼたん=1年)
学校で火災発生の非常放送
7月のある日、放課後の部活動中に、非常放送が鳴りました。火災が発生したという知らせでしたが、最初は予告なしの避難訓練だと思い、すぐには動けませんでした。

緊張感なし、避難中におしゃべり
廊下の様子を見ると、先生が生徒を誘導していたので、他の部員と一緒に校庭へ出ました。いつもの避難訓練では、クラスごとに静かに並んで速やかに避難しますが、この時は緊張感が足りず、友達同士で固まったり、おしゃべりしたりする人が多く見られました。
「並んで!」と声をかける生徒もいて、何とかクラスごとに整列できましたが、先生の指示が出るまで訓練のような集中力はありませんでした。
「もっと大きな火災だったら…」
後日、学校からの説明放送と手紙で、ぼや火災だったと報告があり、発見した生徒の素早い対応で負傷者が出なかったと知りました。大事に至らなかったと聞いて安心しましたが、「もしもっと大きな火災だったら」と考えると、とても怖くなりました。
避難訓練通りにはいかない
避難訓練を何度も真剣にやってきても、実際にはその通りにはいかないということを強く感じました。私も気が緩んで友達と話してしまっていたことを反省し、今後は非常放送が鳴ったらすぐに気持ちを切り替えると心に決めました。
防災ポーチを作ってみた
「災害に備えて何か行動したい」という気持ちが高ぶり、「防災ポーチ」を作ってみました。

中身は、携帯簡易トイレ、レインポンチョ、ばんそうこう、簡易ブランケットなどです。100円ショップの商品と自宅にあったものだけで準備できました。使い方を確認するため、水で膨らむ圧縮タオルを試してみると、ほんの少しの水で大きなタオルになり、驚きました。「ないよりある方が安心」と改めて感じました。

今後は避難場所の確認もしておきたいです。災害や事故は起きてほしくありませんが、いつかは必ず起こるものです。だからこそ、起きた時を想定して備えておくのが大切だと思います。
- ぼたん 東京都在住。邦楽部、生物部所属。趣味は読書と音楽。J-POPや洋楽、ボカロ曲をよく聴く。お気に入りの本は『成瀬は天下を取りに行く』。