「なかなか友達ができない」と悩んでいても、あきらめないで! お笑いを生かしたコミュニケーション術を教える元芸人・芝山大補さんに、「友達作りに出遅れた時の対処法」を聞いた。(木和田志乃)
まずは「メンバーの1人」と仲良くなろう
―「友達作りに出遅れて自分だけひとりぼっち」という状況で、すでにできているグループに入るコツはありますか?
入りたいグループがあったら、一気に入ろうとするのではなく、まずはそのグループ内の1人と親しくなるのがおすすめです。話しやすそうな人を選んで、その人が1人になった時に、話しかけに行ってみてください。親しくなれれば、他のメンバーにも徐々に紹介してもらいやすくなります。
後から入ったら「邪魔をしないこと」が大事

―自分の分からない話題で盛り上がっていたとき、どのように振る舞ったらいいですか?
基本的には「邪魔をしないこと」が大事。自分の知らない話題で盛り上がっていたとき、僕は知っているふりをします。
ただ、頃合いを見て教えてもらわなければ、グループになじめません。長く続かなそうな場合は、放っておいてもかまわないと思いますが、今後も続く場合は知っておいた方がいいですね。しっかり教えてもらわなければ、グループの中で話に入れない時間が増えてしまいます。
―教えてもらうときに注意すべきことはありますか?
教えてもらうときは、ちゃんと「教えを請う」スタンスが必要です。わからなかったら自分で調べるのも大事です。もしかしたら、話題に上がった内容自体を好きになるかもしれませんよ。
お笑いの世界でも、はやっているものは見ておかなければならないし、僕も若い人の間で流行っているマンガを聞けば、読むよう努力します。
コミュ力は「苦手な人」とも関わる技術
―頑張ってみたけれど、グループに入れなかった場合は?
難しい問題ですよね。すぐにあきらめるのではなく、自分が少しでも楽しいと思えるためには、グループ内のはやりをリサーチするなど、工夫してみてもいいと思います。
コミュニケーションは、自分の苦手な人とも話したり、対応したりする技術だと思います。すぐにあきらめると、自分に合う人間としか関われなくなる心配もあります。
一方、今はSNSもあり、学校がすべてではありません。出会いの場もしゃべれる場もあります。もしもグループとの付き合いがストレスになるのであれば、距離を置き、別の人に話しかけたり、居場所を見つけたりしてみてください。
しばやま・だいすけ
元お笑い芸人。ネタ作家。「笑いの力で人間関係に悩む人を救いたい」という思いから、お笑いの技術を言語化して伝える「笑わせ学」に取り組む。最新刊は『お笑い脳 イヤなことをおもろいに変える芸人の思考法』(KADOKAWA)