カナダで3週間の留学を経験したのですが、試練の連続でした。風邪をひきホームシックにかかって自分を責める日々が続く中、救ってくれたのは母からLINEで届いた一言でした。(高校生記者・おもち=1年)

カナダへ留学、ホームシックと風邪でボロボロに…

私は昨年夏、トロント大学が主催するサマープログラムで、カナダのトロントに3週間留学しました。社会問題について授業を受けたほか、観光もできてとても充実した時間を過ごせたものの、「試練の方が多かった」と言っても過言ではありません。

毎日授業を受けたトロント大学の校舎

最初に苦しんだのが、ホームシックです。周りには知らない人ばかりで、もちろん日本語は通じません。そのため渡航直後は特に孤独感が大きく、寮の自室に入った瞬間に涙が出てきた日もありました。

さらに私を苦しめたのが風邪です。渡航直後から喉が痛く、2週目に発熱しました。体調のつらさはもちろんですが、何日か授業を欠席してしまい、高いお金を出してくれた両親への申し訳なさでつぶれてしまいそうでした。加えて、最初は英語も不慣れで何もかも思い通りにいかず、自分を責める日々が続きました。

風邪から復帰した後に訪れた遊園地のジェットコースター

「完璧じゃなくて全力でよい」 母のLINEに励まされ

追い込まれ、つらい気持ちをとにかくそのまま母にLINEで話すと、「完璧じゃなくて全力でよい」と言ってくれました。「せっかく3週間海外に来ているのに困難や失敗ばかり……」と落ち込む私に、母は「全力で頑張ることができれば、それだけでその経験に価値はあるし、お金を出した価値もある」と励ましてくれたんです。

母からのメッセージに励まされた

母の言葉が原動力になり、授業であまり話したことのない人のグループに入ってみる、風邪による病院の受診を英語の練習の機会にするなど、体調不良や自信のなさを逆手にとって、自分にできることを最大限頑張れました。

友達と思い出を語ったクルーズ船から見た、トロントの夜景

「自分の努力」を褒めてあげよう

留学に限らず、学校生活は思い通りにいかないことばかりだと思います。もちろん最善の結果にこだわり、努力をするのはとても大切。ですが、何より大事なのは「結果を得るまでに自分が自分なりの全力の努力ができたかどうか」だと、留学を通して心から思えました。

結果ばかり評価される世の中ですが、時には自分の努力を褒めてあげながら、自分のペースで頑張りたいと思っています。