英国の教育専門誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は2024年10月9日、世界の大学のうち115カ国・地域の2092校を研究力や国際性などの基準で順位付けした「世界大学ランキング」の2025年版を発表した。世界トップは9年連続でオックスフォード大学(英国)だった。

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米英がベスト10独占も教育力衰退傾向

2位にはマサチューセッツ工科大学(米国)、3位にはハーバード大学(米国)が入った。10位以内米国と英国の大学が独占した。順位の変動はあったが、トップ20校の顔ぶれは昨年と変わらなかった。THEの分析によると、依然ランキング上位は英米の大学が占めているが研究・教育の評判は低下しており憂慮すべき傾向だとしている。

THE世界大学ランキング2025

昨年と比べ185校が新たにランキング入りした。中国はトップ10に近づいており、THEは「世界的な研究影響力をさらに高めている」という。ブラジル、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の3か国が新しくトップ200に加わり、新興市場の台頭を指摘している。

200位以内に中国13校、日本は5校

アジアトップは中国の清華大学で12位に入ったほか、北京大学が13位に入るなど、中国の大学が順位を上げている。中国は200位以内に昨年同様13校ランキング入りした。

日本のトップは東京大学の28位。昨年より順位を上げたが、清華大学などには及ばなかった。日本から200位以内には京都大学(55位)、東北大学(120位)、大阪大学(162位)、東京工業大学(195位)を含め5校が入った。

THEは、「教育」「研究環境」「研究の質」「産業への貢献」「国際性」の5分野を設けて細かく指標を設定している。博士課程教育や論文の影響力などの基準のウエートが高く研究重視型の大学を想定したランキングだ。